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エルヴィス・コステロ 「Oliver's Army」を今後コンサートで演奏することはもうないと語る

2022/01/11 13:09掲載
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Elvis Costello
Elvis Costello
エルヴィス・コステロ(Elvis Costello)は、1979年のヒット曲「Oliver's Army」を今後コンサートで演奏することはもうないと、英The Telegraph紙のインタビューの中で話しています。

この曲は1979年にエルヴィス・コステロ&ジ・アトラクションズ名義で発表したアルバム『Armed Forces』に収録されているもの。シングルとしてもリリースされ、40万枚売り上げ、全英チャートでは2位にランクインしています。

この曲は北アイルランド紛争に着想を得ており、歌詞には「Only takes one itchy trigger / One more widow, one less white nigger」【(引き金を引きたくて)ウズウズしている指で引き金をひくだけで / 未亡人がひとり増え、ホワイト・ニガー(アイルランド人の蔑称)がひとり減る】という一節があります。

コステロは「もし僕が今日この曲を書いたとしたら、もしかしたら(この歌詞について)考え直すかもしれない」と認めた上で、この歌詞が歴史的には正確であることを説明しています。「僕の祖父がイギリス軍でそう呼ばれていたのは歴史事実だけど、その言葉が人々の中で鐘のように鳴り響き、僕が意図しなかったことで僕を非難しているんだ」と説明。

コステロは続けて、この歌詞を変えることを考えたことがあると認め、「前回のツアーでは、検閲についての新しい歌詞を書いたけど、それに何の意味があるのだろうか?」と彼は問いかけました。「だから、この曲は演奏しないことにしたんだ」と話しています。

発売当時、この曲はラジオ局でノーカットで放送されていましたが、近年ではピー音が入ることが多いです。コステロは、ラジオ局にもこの曲を流さないように呼びかけ、言葉にピー音を入れることは「間違いだ」とも述べています。

「ピッキングすることで、より悪くなっているのは確かだ。だって、それを強調しているんだからね。レコードをかけなければいいんだ!」と意見を述べています。