フェンダー社が2021年に行った調査によると、パンデミックが始まってからギターを手にした米国人の新規プレーヤーは1,600万人。ギターの需要が急増していますが、フェンダー社CEOアンディ・ムーニーによると、ギターとアンプは当面の間、在庫不足が続くという。
ムーニーはCNBCのインタビューで、「最終的には良くなると思います。しかし、問題はその時期です。今のところ、少なくとも2四半期(6か月間)、あるいは3四半期(9か月間)は、大幅に改善するとは考えていません」と話しています。
不足しているのはギターだけではなく、アンプにも影響していると言われています。ムーニーによると、フェンダー社は過去12カ月間で約10%の価格を引き上げた影響で、現在は需要は減速しているようですが、「需要があるということは、本当に驚くべきことです。人々は家で過ごす時間を賢く使い、自分が本当に満足できる活動に投資したいと思っているのです」とコメントしています。
新規プレーヤーの1,600万人というのは人口の7%に相当します。この空前の需要は、企業の対応力に直接影響を与えています。ムーニーは「業界全体が同じ問題に直面しています。競合他社に比べて、当社は少しは問題を解決できたと思いたいですね。しかし、誰もが同じ問題に直面しています」と話しています。
ムーニーは、電子機器関連の具体的な問題として、フェンダー社のアンプ生産に影響を与えているチップの不足や、大量の輸入品を扱うロングビーチの出荷港で大幅な滞留が発生している米国内の輸送問題やコンテナ問題などを挙げています。
ミュージシャン側としては、この新規プレーヤーの急増が、長期的には音楽制作にどのような影響を与えるかに期待しています。ムーディは「(新規プレーヤーの)3分の2近くが16歳から34歳でした。オーディエンスはこれまで以上に多様化しています」と述べ、特にラテン系の新しいプレーヤーの数が多いことを挙げています。