シーズン・オブ・ザ・ウィッチ -いかにしてオカルトはロックンロールを救ったのか-
ロックンロールにおけるオカルトの影響とは? 神秘主義と音楽の融合が、いかに私たちの世界を変えたのかを著者独自の視点で語る。書籍『シーズン・オブ・ザ・ウィッチ -いかにしてオカルトはロックンロールを救ったのか-』が駒草出版から2022年1月31日発売。ビートルズからブラック・サバスに至るまでロックンロールへのオカルト伝承の影響を深く掘り起こし、いかにして神秘主義と音楽の間の結婚が世界を変えたかを提示しています。
■『シーズン・オブ・ザ・ウィッチ -いかにしてオカルトはロックンロールを救ったのか-』
ピーター・ビーバガル 著
伊泉龍一 訳
2022年1月31日 発売
A5判/並製 310ページ
ISBN 978-4-909646-49-1
定価(税込み) 3,410円(税込)
<内容>
この壮大な文化的かつ歴史的なオデッセイは、ビートルズからブラック・サバスに至るまでロックンロールへのオカルト伝承の影響を深く掘り起こし、いかにして神秘主義と音楽の間の結婚が世界を変えたかを見せてくれます。
ブードゥーに刺激されたエルヴィス・プレスリーのサウンドからジョージ・ハリスンの東洋の遍歴まで、またレッド・ツェッペリンの暗黒の戯れから現代のヒップホップ・シーンのフリーメーソン的な比喩的表現まで、オカルトはロックやヒップホップへ長い間にわたって命を吹き込んできました。実際、秘教的で超自然的な伝統は、ロックンロールの出現と発展の背後の重要な要素となっています。
鮮やかな語りと明晰で鋭い分析力を持った作家で批評家のピーター・ビーバガルは、この影響関係の織物に光を当て、いかにしてオカルトがポピュラー・ミュージックを形作り――そして救った――かについて決定的な研究を提示しています。
ビーバガルが説明しているように、オカルトと神秘主義の諸観念はロックンロールに、その真義と目的を与え、単なるバックビート・ミュージックではなく、政治的、精神的、性的、社会的な解放のための文化的な革命へとロックを変化させたのです。
ビーバガルは、ポピュラー・ミュージックの超有名人たちが、いかにこの精神的な反逆に加わり、そうすることでロックの神秘的な魂を作り上げてきたかを説明しています。デヴィッド・ボウイ、キング・クリムゾン、ブラック・サバス、キリング・ジョーク、ローリング・ストーンズ、そしてキッスでさえ、さらにその他多くが、自分たちの音楽的新機軸でロックを変容させただけでなく、いつ終わるともしれない冗長なコードを引き延ばし続ける一連のラジオ向きの45回転盤からロックを救済したのです。彼らの物語は、オカルトの想像力なくして、私たちが知っているロックやポップは存在しえなかったことを可視化する窓としての役割を果たしています。
<目次>
序文 ウィー・アー・オール・イニシエイツ・ナウ
第一章 (ユー・メイク・ミー・ワナ)シャウト
第二章 リラックス・アンド・フロート・ダウンストリーム
第三章 ザ・デヴィル・ライズ・アウト
第四章 ザ・ツリー・オブ・ライフ
第五章 スペース・リチュアル
第六章 ゴールデン・ドーン
参考/引用文献
謝辞
訳者あとがき
<著者について>
ピーター・ビーバガル(Peter Bebergal)| ハーバード・ディビニティ・スクールで宗教と文化を学ぶ。妻と息子とともにマサチューセッツ州ケンブリッジ在住。スペキュレイティヴで周縁的なものについて広く執筆している。彼の最近のエッセイやレヴューは、The Times Literary Supplement, Boing Boing, The Believer, The Quietusに掲載されている。これまでに次の著書がある。
Too Much to Dream: A Psychedelic American Boyhood, The Faith Between Us; A Jew and a Catholic Search for the Meaning of God(with Scott Korb) and Strange Frequencies; The Extraordinary Story of the Technological Quest for the Supernatural .
伊泉 龍一(いずみ・りゅういち) | 翻訳家、占い・精神世界研究家。主な訳書にジョン・マイケル・グリア著『生命の木――ゴールデン・ドーンの伝統のカバラ』(フォーテュナ)、ジョアン・バニング著『ラーニング・ザ・タロット』(駒草出版)、監修にアレハンドロ・ホドロフスキー、マリアンヌ・コスタ著『タロットの宇宙』(国書刊行会)、著書に『タロット大全 歴史から図像まで』(紀伊國屋書店)、『数秘術の世界』(共著、駒草出版)、などがある。