ドリーム・シアター(Dream Theater)の
ジョン・ペトルーシ(John Petrucci)は「なぜ僕らのライヴにもっと女性が来ないのか、いつも不思議に思っている」という。英Metal Hammer誌の企画で、ファンからのさまざまな質問に答えるなかで話しています
Q:あなたのライヴでは男女比(推定 4:96)が低いのですが、女性用トイレに行列ができないことをコンサートのセールスポイントにしようと考えたことはありますか?
「おかしいな! なんでそんなことになってるんだろう。John Petrucci’s Guitar Universeという3回目のギターキャンプをやったばかりで、たくさんのゲスト講師が来てくれたんだ。今回、初めて妻のレナがゲスト講師として来てくれた。彼女は女性だけのスラッシュ・バンドMeanstreakのギタリストで、現在は女性だけのジューダス・プリースト・トリビュート・バンド、Judas Priestessでプレイしているんだ。
その場にいたキャンパーは、2人を除いて全員男性だった。なぜこのジャンルのキャンプやコンサートに、もっと女性が来ないのか、ということを議論したんだ。女性のプレイヤーやドラマーはたくさんいるのに、なぜライヴに来ないんだろう? 最近はDTの観客も増えてきたけど、まだ比率が大きくずれているので、僕はいつも不思議に思っているんだよ。もっと多くの女性にライヴに来てほしいよ!」
Q:ヒゲオイルは何を使っていますか?あなたのヒゲは立派ですね。
「ありがとう!イギリスにCaptain Fawcettという会社があるんだけど、そこは男性用のグルーミング用品、ヒゲオイルやバーム、口ひげワックス、ハサミなどを作っているので、それを使っているんだ。僕は彼らの顧客だったんだけど、そこにいたDTファンの一人を通じて知り合ったんだ。彼らは、さまざまな人とシグネチャー商品を作っているので、“ミュージシャンと一緒にやったことはありますか?”と持ちかけて、今、僕はヒゲオイル、バーム、ヒゲワックスの入った“Nebula”というシグネチャー商品のラインを持っているんだ。今、それをつけているんだけど、見た目も香りも最高なんだよ!」
Q:架空の人物も含めて、歴史上のどんなヒゲでも生やせるとしたら、誰のヒゲでしょうか?
「(ロード・オブ・ザ・リングの)ガンダルフのヒゲがいい。どうだい?もうちょっとだよね!」
Q:あなたは長年にわたって多くのギタリストに愛されてきましたが、ご自身の演奏を振り返って、自分が優れたギタリストであると気づいたときのことを教えてください。
「10代の頃、1日に6時間も練習して“これを仕事にして、僕のヒーローたちのようにボストンのバークリー音楽院に行きたい”と、本当に夢中になっていたのを覚えているよ。10代の頃、15歳くらいのときに、これは自分にもできることだし、好きなことだと気づいて、何時間も座っていても何でもないと思えるようになったんだ。そんな経験は他にはないよ」
Q:新しい曲を作るとき、何が最初にくるのでしょうか?リフ、メロディ、リズム、それとも全部一度に?残りの部分はどのように構成するのですか?
「曲によって違うんだ。ギタリストとしてはリフが先に来ることが多いんだけど、作詞家や一般的なソングライターとしては、メロディーがいつも頭の中を泳ぎ回っているんだ。ドリーム・シアターの場合、曲のセクションにもよるけど、しばらく続く曲ではメロディーのアイデアが原動力になることもあるけど、ほとんどの場合、リフやギターのモチーフの方が多いね」
Q:プログレッシブ・メタルを書こうと思ったきっかけは?
「ギターを弾いていた時にハマっていたバンドのおかげで、自然に身についたものなんだ。メタルやアイアン・メイデン、メタリカなんかも好きだったけど、同時にラッシュやイエスの大ファンだったし、ピンク・フロイドも好きだった。友達と集まって曲を作ると、なんとなくそういう感じになるので、自分が影響を受けたものから自然に生まれたんだよ」
Q:ドリーム・シアターの曲にはあまりコラボレーションがありません。バンドがこれまでに行ったコラボレーションの中で、最も優れた、あるいは最も奇妙なアイデアは何でしょうか?
「“コラボレーション”と呼んでいいのかどうかわからないけど、僕らがやったことの中で一番良かったのは、『The Astonishing』のオーケストレーションをすべてデヴィッド・キャンベル(Beckの父親)にアレンジしてもらったことだね。あれは2時間以上の作品だけど、フルオーケストラや合唱団、マーチングバンドなど、何でもありで、それをすべてデヴィッドがアレンジして録音してくれたんだ。スタジオでは、700ものトラックをミックスしなければならなかったので、それを彼にやってもらうというのは、信じられないようなパートナーシップだった。彼のようなレベルの人と一緒に仕事をするのは、本当に素晴らしいことだし、音楽的にも満足できるものだったよ」