ジェームス・ブラウン(James Brown)の遺産を管理するエステートは、ブラウンの音楽資産を、独立系の音楽出版社およびマネジメント会社であるプライマリー・ウェーブ社に売却しています。
この契約は4年前から進められてきたもので、プライマリー・ウェーブ社はこの契約の詳細についてはコメントしていませんが、ニューヨーク・タイムズ紙などは買収額を9,000万ドル(約102億円)規模と報じています。
この契約には、音楽出版権(著作権)、不動産、マスター収入、ブラウンの名前と肖像権を含むブラウンの財産が含まれています。
今回の売却は、遺産の大半を、生まれ育ったサウスカロライナ州とジョージア州の恵まれない子供たちのための奨学金に充てたいというブラウンの願いを実現するための重要な一歩となります。2006年にブラウンが亡くなってから、長年にわたって相続人と遺産管理人の間で争いが続いていて、奨学金基金の設立が遅れていました。
今回の売却により、ブラウンの奨学金基金は実現に向けて近づいたことになります。ニューヨーク・タイムズ紙によると、売却金は奨学金の原資となり、プライマリー・ウェーブ社の創業者兼CEOのラリー・メステルは同紙に対し、今後ブラウンの音楽から得られる収益のうち、わずかな割合を奨学金に拠出すると語っています。
しかし、ブラウンの遺産をめぐる訴訟は続いており、これらの訴訟が解決するまで、奨学金制度は前進できないとニューヨーク・タイムズ紙は報じています。