『レコード・コレクターズ1月号』の特集は「ロック史に残る1991年をふり返る」。編集部が選んだ必聴の141枚のアルバムを中心に1991年のロック・シーンをふり返ります。もう1つの特集はABBA。復活作を機にポップでゴージャスなサウンドの魅力を改めて味わいます。12月15日発売
■『レコード・コレクターズ2022年1月号』
12/15発売
<内容>
【特集】 ロック史に残る1991年をふり返る
1970年の歴史的な作品の50周年記念盤がコロナ禍で1年遅れ、多数リリースされたのも記憶に新しい昨今ですが、30年前の1991年も、ある意味でそれと同じくらいの影響を後世に与えたアルバムが出された年でした。これ以降に花開く様々なスタイルの萌芽となるバンドたちが続々と登場した一方で、今も活躍するヴェテランたちが時代の波と対峙して、それぞれの立ち位置を確認するような作品を作っていたのです。141枚のアルバム選を中心にそんな1991年のロック・シーンをふり返ります。
■ 編集部が選んだ必聴の141枚(青山陽一、赤尾美香、芦崎瑞樹、石川真男、犬伏功、大鷹俊一、岡田敏一、奥村裕司、小野島大、黒田隆憲、小山守、杉原徹彦、武田昭彦、立川芳雄、鳥居真道、行川和彦、萩原健太、舩曳将仁、松永良平、村尾泰郎、安田謙一、山口智男、山﨑智之、湯浅学、油納将志)
■ 世界を飲み込んだノイズとグルーヴ(小野島大)
■ 多様な音楽性をまとめ上げたエンジニア/プロデューサーの貢献(武田昭彦)
■ シンガー・ソングライターが見た1991年(高野寛)
■ 91〜92年のライヴ音源を含んだニルヴァーナ『ネヴァーマインド』30周年盤(山﨑智之)
■ プライマル・スクリーム『スクリーマデリカ』の革新性を解き明かすデモ・トラック集(油納将志)
【特集】 アバ
スウェーデンのポップ・グループ、アバは1974年に「恋のウォータールー」で世界的にブレイクし、70年代半ばには日本でも人気に。82年に活動を停止して以降も、『アバ・ゴールド』(92年)などの編集盤やドラマの主題歌でその人気は衰えることはありませんでした。アバの楽曲をベースにしたミュージカル映画『マンマ・ミーア! 』(2008年)以来、4人で公に姿を現わすようになり、2021年、ついに復活した彼らの新作『ヴォヤージ』がリリースされました。これを機にポップでゴージャスなサウンドの魅力を改めて味わってみましょう。
■ 見事な出来映えとなった40年ぶりの復活作『ヴォヤージ』(人見欣幸)
■ 活動停止以降の40年でさらに評価を増した史上稀なる独自のポップ・ミュージック(村岡裕司)
■ アバ・ディスコグラフィー(能地祐子)
オリジナル・アルバム
ベスト盤、サウンドトラックなど
□ 『ザ・ビートルズ:Get Back』
新たに組み上げられた3作の長編映像作品と公式書籍で明らかになるバンド末期の真実(森山直明)
□ エルヴィス・プレスリー
フォーク/カントリー色濃い71年のセッションが『エルヴィス・バック・イン・ナッシュヴィル』としてリリース(木村ユタカ)
□ ザ・バンド
大胆なリミックスで楽曲の新たな姿を浮かび上がらせる『カフーツ』の50周年盤が登場(遠藤哲夫)
□ ブルース・スプリングスティーン
最も輝かしい瞬間における生のほとばしりを記録した『ノー・ニュークス・コンサート1979』(柴崎祐二)
□ ビリー・ジョエル
初DVD化9曲を含む映像集がつく日本盤シングルをまとめた編集盤(若月眞人)
□ 裸のラリーズ
元メンバー・久保田麻琴が語る水谷孝とバンドの運命(松山晋也)
□ 忌野清志郎
聴き手の体を火照らせるライヴと貴重な発掘音源を収録した『KING』デラックス・エディション(原田和典)
□ エリック・クラプトン
『アンプラグド』の続編を思わせるアコースティック・ライヴによる新作(青山陽一)
□ サンタナ
日本独自企画SACDマルチ・ハイブリッド版の第3弾は全米1位を獲得した大ヒット・アルバム『サンタナIII』(近藤正義)
□ キッス
デモやライヴなど未発表音源をたっぷり収録した代表作『地獄の軍団』の45周年記念デラックス版(杉原徹彦)
□ <アライヴ・ザ・ライヴ>レーベル
スティーリー・ダンやドゥービー・ブラザーズなど、アメリカン・ロックの大御所が揃ったライヴ盤12タイトル(岡田敏一)
□ アレサ・フランクリン&キング・カーティス
71年の伝説のフィルモア・ライヴ完全版4枚組がついに一般発売(出田圭)
□ 細野晴臣
リイシュー/コラボ作/映画音楽がアナログでリリース(小山守)
□ 坂本龍一
民俗音楽を独自の美学で再構築した『Beauty』がリイシュー(田山三樹)
□ 『TOKYO SOUVENIR』
海外から見たジャパニーズ・ポップスの“つぼ"を押さえた編集盤(片島吉章)
□ 曇ヶ原
インタヴュー〜“ブログレッシヴ・ハード・フォーク"バンドが楽曲の背景やメンバーの音楽的ルーツを語る(行川和彦)
□ カン
荒々しいジャムが繰り広げられる発掘シリーズ第2弾『ライヴ・イン・ブライトン1975』(村尾泰郎)
REGULAR CONTENTS
◆リイシュー・アルバム・ガイド
国内外でリリースされた幅広いジャンルの旧音源コンピレーションや再発アルバム、映像作品をくわしく紹介。音楽そのものはもちろん、リマスターやパッケージの出来にまでこだわって、豊富な知識をもつ執筆陣が徹底チェックします
*今月のリリース情報…紙ジャケット、生産限定盤などの予定も可能な限りお伝えします
*ニュー・アルバム・ピックアップ…ヴェテランの新作から注目の新人まで、編集部が選んだおすすめの新録アルバム
◆インフォ・ステーション……ニュース、書評など
◆[連載]ミュージック・ゴーズ・オン〜Isayahh Wuddha(柴崎祐二)/ブリティッシュ・ロックの肖像(富岡秀次)/創刊40周年記念連載:私がレコードを買う理由〜大鷹俊一【NEW】/スティーヴ・クロッパー・リメンバーズ(稲葉光俊)/アロング・ア・ロング・バケイション(湯浅学)/ヴィクター・ハーバートから夢綴るロスト・アメリカーナ(高橋健太郎)/大鷹俊一のレコード・コレクター紳士録/ちょっと一服(コモエスタ八重樫)/DJフクタケのゆるみっくす7"/ウィ・ヒア・ニュー・サウンズ(武田昭彦)/赤岩和美の海外盤DVD&Blu-rayロック映像情報/初盤道(真保安一郎)/和久井光司のアナログ奇聴怪会/Legendary LIVE in U.K.(写真=イアン・ディクソン)