実験音楽を代表する音楽家、
アルヴィン・ルシエ(Alvin Lucier)が死去。ニューヨーク・タイムズ紙や米国の公共ラジオ局NPRによると、長い闘病生活の末、12月1日に米コネチカット州ミドルタウンにある自宅で亡くなっています。10年以上前にパーキンソン病と診断されていました。ルシアーの娘であるアマンダ・ルシアーがニューヨーク・タイムズ紙に語ったところによると、死因は転倒後の合併症だったという。90歳でした。
ルシエは前衛的な作品やインスタレーションで知られており、時には脳波など、思いもよらない音を使った作品も発表し、音についての考え方を変えました。
アルヴィン・ルシエは1931年ニューハンプシャー州ナシュア生まれ。音楽家としてのキャリアは1950年代初頭にスタートさせています。
ルシエは「音楽」という枠を超えて、さまざまな電気テクノロジーを用いた概念的かつ空間的な数々の作品を発表。一方、「音」という振動現象に焦点をあてたインスタレーション作品を数多く制作しました。
実験音楽やサウンド・パフォーマンスといった未聞の概念の形成に貢献したその作品群は、音楽という枠を超えて、人と環境の関わりを探求する新しい芸術として高く評価され、多くの人々に影響を与えました。