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スティーヴ・ハウ、「ギター購入時のアドバイス」「“良いギター&安いアンプ”と“安いギター&一流のアンプ”のどちらを買う?」等を語る

2021/11/29 02:21掲載
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Steve Howe
Steve Howe
イエス(Yes)スティーヴ・ハウ(Steve Howe)は、米国のギター誌Guitar Worldにてギターについて語る。「初めて自分のお金で買った本格的なギターは?」「今まで購入した中で最も素晴らしい発見は?」「ギターを購入する際のアドバイスは?」「“本当に良いギター&安いアンプ”と“安いギター&本当に一流のアンプ”のどちらを買うか?」など

Q:初めて自分のお金で買った本格的なギターは何でしたか?

「1964年製のギブソンES-175Dだね。このギターに憧れていたんだ。10歳の時にギターを始めたいと思って、12歳の時に始めたんだけど、GuyatoneやBurnsなど普通のギターを何年か弾いた後、勇気を出して両親に“すごくいいギターが欲しい、175Dが欲しい”って言ったんだ。“わかった、手伝うよ”と言ってくれたんだけど、お金は自分で払ったよ。

お父さんが40ポンドだったかな、手付金を払ってくれて、あとは僕が当時稼いだライヴ・マネーで分割払いすることで購入できたんだよ。

あのギターは僕にとって最初で最高の投資であるだけでなく、僕にとって最高のギターであり、とても気に入っているんだ。今でも持っているし、弾いているし、(イエスの最新アルバム)『The Quest』でもかなりフィーチャーされている。基本的には、本当に良いギターだし、ずっとそうだった。他のものでは真の意味で太刀打ちできないんだ」

Q:今まで購入した楽器の中で、最も素晴らしい発見や掘り出し物は何でしたか?

「70年頃、フランク・ザッパが“ギターに500ドル以上払うな、その価値はない!”と言っていたのを覚えているよ。一番驚いたのは、Epiphone Howard Robertsだよ。このギターはチョコレートブラウンの色をしていて、とても厚いバインディングとヘッドストックに“Tree Of Life”と書かれているんだ。だから、Gibson Howard Robertsとは全然違うんだ。ほんと全然違う。

ピックアップはフローティングで、小さなミニスタイルのピックアップだ。これは本当に素晴らしいギターなんだよ。ツアー中にバンドの一人が見たと言ったので、僕は見に行き、そのまま店に入って買ったんだ。逸品だと思うよ。同じもの、同じように良いもの、同じように美しいものは見たことがない」

Q:ギターを購入する際に、最も後悔をしたことは何ですか?

「ギブソンのL-5を3本持っていた。1946年製のアコースティック・ノンカッタウェイ、55年製のアルニコ・ピックアップ、そしてもう1本、70年代後半の2ピックアップのL-5。僕が初期のギターで好きなのはその軽さなんだけど、これ(3本目の70年代後半のL-5)は重かった。L-5はとても軽くて弾き心地が良かったんだけど、この1本はどちらかというと重かった。なので、そのことを後悔したかもしれないね」

Q:ギターを売った後に、手放したことを強く後悔したことはありますか?

「ほとんどの場合、ない。なぜなら、通常、ギターを売るとしたら、10年、20年、30年と持っていたかもしれないからね。そのギターを使う機会はあったし、チャンスもあった。でも、20年、30年経って、もしエキサイティングじゃなかったら、エキサイティングな人に売るんだ。

そんな感じで売ったギターは、クリーム色のGibson Les Paul Special TVモデルを売ったときの1本だけだと思うよ。このギターは、ビグスビー・パーム・ペダルを付けた特別なもので、エイジアのファースト・アルバムに収録されている“Only Time Will Tell”という曲に使われている。チューニングはかなりひどいものだったけど、ギターにはそれぞれ独特の音があるので、このギターは残す価値があったと思うよ」

Q:ギターを購入する際のアドバイスはありますか?

「一番のアドバイスは、見ずに買わないことだと思う。多才なギタリストになりたいか、そうでないかにもよると思うけどね。僕のコレクションのほとんどは、1つか2つの例外を除いて、同じギターを何本も買うことはない。そんなことをしてもあまり意味がないと思うから。ES-175Dが数本必要だったり、マーティン・アコースティックが数本必要だったりと、多少の贅沢はしたけど、買いだめするために買うのではなく、必要だと思うから買ったんだ。

購入前に行うべきもう1つのことは、ギターの音をどうしたいかを考えること。すべては音のためだ。僕たちが演奏すると、音楽は僕たちから生まれるけど、僕たちの演奏方法は実際に音に影響を与える。だから、ギターを弾いてみて、自分に合っているかどうか確認してみてほしい。自分に合っていて、自分の手にしっくりとくるものでなければならないんだ。フィーリングと本能的なサウンドクオリティーが重要なんだよ」

Q:もし選択を迫られたら、「本当に良いギターと安いアンプ」と「安いギターと本当に一流のアンプ」のどちらを買いますか?

「これは考えるまでもなく、良いギターを買うよ。良いギターはどんなアンプでも良い音が出ると思うけど、その逆は絶対にあり得ない。間違いなく、最高のギター、アンプはそれほど重要ではありません」

Q:お気に入りのギターショップはどこですか?

「お気に入りのショップは、(イングランド南西部の)エクセターのMansonsだね。静かで、アコースティック・ルームとベース・ルームが分かれていて、ギターなどが全部揃っていて、中古品も扱っている。僕にとっては、本当によく知っている素晴らしい人たちが集まっている、素晴らしいお店なんだ」