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ブライアン・セッツァー、ユーフォニアムとの出会いや英国へ行くために楽器を売った伝説、ストレイ・キャッツの今後等について語る

2021/11/02 17:12掲載
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Brian Setzer
Brian Setzer
ブライアン・セッツァー(Brian Setzer)は学生時代、ユーフォニアムを演奏していました。その楽器との出会いをはじめ、ロカビリーに最初に惹かれた理由、ギターを始めた理由、英国でのロカビリー人気を知ってロンドン行きの航空券を買うために楽器を売ったという伝説、ストレイ・キャッツ(Stray Cats)の今後などについて、英Classic Rock誌に語っています。

Q:あなたがユーフォニアムを選んだのか、それともユーフォニアムがあなたを選んだのか?

「クラスの中では痩せている方だった俺は、両親が俺の好きな楽器を借りることができなかったため、大きなユーフォニアムを与えられたんだ。結果的には、低音部の音程をすべて学ぶことができたので、俺が演奏した中でも最高のものの一つだったよ。楽しんだし、結果的には良い買い物だったと思うよ」

Q:ロカビリーに最初に惹かれたのは?

「最初にロカビリーを知ったのは、父が兵役で海外に行ったときに見つけたレコードを持ち帰ってきて、家に置いてあったものだった。聴いてみると“これはいいな”と思ったんだ」

Q:なぜギターを始めたのですか?

「音楽は何でも好きだったけど、ギターはどうしても手に入れたいものだったんだ。俺はかなり控えめなブルーカラー(※生産の現場で働く労働者)の出身なので、父は“ギターのレッスンに無駄なお金を使うわけにはいかないから、やらないで欲しい”と言っていた。でも、いつもギターだった」

Q:イギリスでのロカビリー人気を知って、ロンドン行きの航空券を買うために楽器を売ったという伝説もありますね。本当ですか?

「その通りだよ。NMEの表紙を若い男が飾っていた。彼はクイッフ(髪型/センターロールリーゼント)でイヤリングをしていた。その写真を見て“この音楽が何であるかを知っている人がいる”と思ったんだ。俺が居たところでは誰もそれが何であるかを知らなかった。ずいぶん前に消えてしまっていたんだ」

Q:1980年夏にロンドンに到着したあなたは、信じられないほど早く、成功を収めました。その年のクリスマスには、ストレイ・キャッツのシングル「Runaway Boys」がトップ10入りしました。どのようにお祝いしましたか?

「ほろ苦い話だよ。ドアをノックする音がした。男は“良いニュースと悪いニュースがあるよ”と言うので“良いニュースをくれ”と言うと“Runaway Boysが9位だ”。悪いニュースは、ジョン・レノンが撃たれたというものだった。俺はそれを決して忘れない。俺は、あろうことか、リヴァプールにいたんだ」

Q:80年代前半のイギリスのポップ・シーンは派手さが売りだったので、ストレイ・キャッツのルックはぴったりでした。スマッシュ・ヒットのスターとしての生活はいかがでしたか?

「(笑)俺のように見える人が出てくるとは思っていなかったよ。俺はずっと、ステージはステージであり、そこで自分がスターのように見えるものだと思っていた。だから、人々が実際に、髪を切り、派手な服を着て、ロックなスーツを着て歩き回っているとは思いもしなかったんだ。キングスロードには、ロカビリー姿の人たちがいた。圧倒されたよ」

Q:『The Knife Feels Like Justice』は、ストレイ・キャッツ以降初のソロアルバムで、明らかに方向性が変わっていますね。

「何か違うことをしようとしていたけど、自分の本質から大きく離れてはいないよ。グレッチ・ギターを置いて自分の音を捨ててしまうと、決してうまくいかない。でも、自分が何者であるか、何をしているかにこだわれば、何でも演奏できるんだよ」

Q:90年代にブライアン・セッツァー・オーケストラのフロントを務めたことで、さらに自分のルーツに迫ることができましたね。

「俺は、ビッグバンドの複雑なサウンドが好きなので、それは愛のある仕事だった。俺とグレッチ・ギターがロックしていて、後ろにビッグバンドがいるという、俺が普段やっていることと変わらないものだった。ビッグで、お金のかかる、クレイジーなプロジェクトだったから、一体どうやって成功したのかはわからないけど、それはそれでよかったし、みんなも気に入ってくれた」

Q:ストレイキャッツは完全に終わってしまうのでしょうか?

「いやいや。できるだけ早く、また彼らと一緒に演奏したい。俺たち3人の相性は抜群なんだ。そして、ファン。前回のツアーでは、パリに2万人の熱狂的なファンが来てくれて、すべての歌詞を歌ってくれたんだよ」

Q:さて、次の予定は?

「今はただ、夏を楽しんでいる。モーターサイクル、ホットロッド、家族。毎日がとても充実しているよ。ありがとう、ユーフォニアム!」