HOME > ニュース >

エアロスミスのジョー・ペリー、AC/DC『Powerage』が大好きな理由を熱く語る

2021/10/19 15:24掲載
メールで知らせる   このエントリーをはてなブックマークに追加  
AC/DC / Powerage
AC/DC / Powerage
エアロスミス(Aerosmith)ジョー・ペリー(Joe Perry)AC/DCのアルバム『Powerage』が大好き。その理由を熱く語る。英Classic Rock誌企画。

「俺がAC/DCを知ったのは、1977年のDraw The Lineツアーで、幸運にも彼らがオープニングを務めてくれたときだった。初めて彼らを見たときには本当に衝撃を受け、それ以来ずっと大ファンだ。彼らの曲を聴いたことがなくても、ライヴを観れば、俺を含めて誰もが立ち上がっていた。

プロダクションも照明も必要なく、ギターとアンプと十分なワット数さえあれば、彼らはその場を破壊することができた。彼らはステージの外ではとても落ち着いた感じだが、ひとたびステージに上がると燃えていた。彼らは最高のロックンロールであり、本物である。

ボン・スコットが参加した初期のアルバムはどれも素晴らしいが、中でも『Powerage』は間違いなく俺のお気に入りの1枚だ。俺にとっては、ロックンロールの好きなところをすべて完璧に凝縮した作品。ギタリストとしては、リフやアンガス(ヤング)のソロに惹かれるのは当然だけど、それに加えてボンのストーリーテリングを聴くと、これがまた素晴らしいんだよ。

俺はボンとかなり仲良くなって、何度も夜遅くまで一緒に過ごした。彼は本物だったよ。彼は他のメンバーより2歳ほど年上だけど、間違いなくファミリーの一員であり、ロックンロールの人生を精一杯生きた。“Sin City”のような曲を聴くと、彼がすべてを見てきたこと、そして人生を理解していることがわかる。“It's A Long Way To The Top”は、もちろん『Powerage』には収録されていないが、この曲を聴いたとき、彼がそのようなライフスタイルを送っていることがわかったんだ。

『Highway To Hell』や『Back In Black』はラジオで大々的に流れた曲が収録されているアルバムなので、みんな知っていると思うけど、『Powerage』にはたくさんの素晴らしい名曲がある。AC/DCを本当に愛している人たちは、『Powerage』が傑作アルバムであり、マイルストーンであることを理解している。アルバムを出すたびに、彼らは基本的なサウンドに磨きをかけていて、新しいものを生み出そうとはしなかったが、『Powerage』にたどり着くまでに、曲はどんどん良くなっていった。

俺はこのアルバムをレコードで持っていて、何度も何度も再生しては裏返して元に戻してきたけど、そのパワーは決して失われなかった。ラジオやバーのジュークボックスで聞くようなAC/DCの曲ではないかもしれないが、これほど優れたロックンロールを書く人はいない。

俺は今でも可能な限りAC/DCを見に行くし、彼らは今でも素晴らしいバンドだ。ブライアン・ジョンソンはバンドに入ってきたとき、後任として重責を担ったが、彼は素晴らしい仕事をして、今でも彼らはまだ最高であり続けている。

でも、『Powerage』を聴くと、当時俺たちと一緒に30〜40回のショーを行い、毎晩のように演奏していた素晴らしいバンドの声が聴こえてくるんだ。

これは素晴らしいアルバムで、純粋なロックンロールであり、決して古びることはないだろう」