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デイヴ・グロール、カート・コバーン死亡の誤報の影響で1ヵ月後に本当に亡くなったとき、感情をうまくコントロールできなかったと語る

2021/10/08 12:23掲載
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Nirvana
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ニルヴァーナ(Nirvana)カート・コバーン(Kurt Cobain)は亡くなる約1ヵ月前(1994年3月)、アルコールと薬物の過剰摂取により、イタリアの病院に運ばれました。カートは治療を受けた後、退院しましたが、デイヴ・グロール(Dave Grohl)はカートが亡くなったという誤った報告を受けたため、極端な感情から身を守るために自分の壁を高くする。が、その影響で、1ヵ月後にカートが本当に亡くなったとき、感情をうまくコントロールできなかったと、彼の新しい回顧録『The Storyteller: Tales of Life and Music』の中で明かしています。

ニューヨーク・ポスト紙は回顧録の一部を公開しています。

それによると、デイヴは、自宅にかかってきた電話でカートの死を知らされたという。

「膝が震えて、電話を落とし、寝室の床に倒れ込み、両手で顔を覆って泣き出した」「彼はいなくなった。シアトルの空港で初めて会ったとき、リンゴを差し出してくれたシャイな青年がいなくなってしまった。オリンピアの小さな小さなアパートで一緒に暮らしていた、無口で内向的なルームメイトがいなくなってしまった。毎晩、ショーの前に楽屋で美しい赤ん坊の娘と遊んでいた愛情深い父親がいなくなった。僕は想像以上に深い悲しみに襲われた」とデイヴは書いています。

その数分後、デイヴはカートが生きているという電話を再び受け、「生まれ変わった」ような感覚を覚えたという。しかし、その結果、極端な感情から身を守るために「自分の壁を高くした」とも語っています。1ヵ月後にカートが本当に死んだと言われた時、それが裏目に出てしまいます。

「今回は本当にそうだった。彼はいなくなってしまった。間違いを正すための二度目の電話はなかった。悲劇を好転させるための二度目の電話はなかったんだ。これが最後だった」

彼は、自分の悲しみが「自分の心の奥底のどこかに閉じ込められていて、1ヶ月前のトラウマに阻まれ、感情的に混乱した状態になっていた」

「“Empathy!(共感、感情移入)”。カートは遺書にこう書いてた。彼が感じたであろう痛みを感じさせてほしいと心の中で懇願することもあったよ。壊れてもいいからと。涙を絞り出すようにして、自分が高く築いた壁を呪ったよ。それは、僕がどうしても感じなければならない感情から僕を遠ざけていたんだ」。

また、現在においても、最初の電話の衝撃は、最も強く心に残っていると付け加えています。

「カートが亡くなったと初めて聞いたとき、床に伏せてしまったような深い悲しみに、今でもしばしば襲われる」「でも、ドラムセットの前に座っているときが、一番カートを感じるときなんだ。一緒に演奏した曲を演奏することはあまりないけど、あそこに座ると、目の前でギターと格闘しながらマイクに向かって生々しく大声で叫んでいる彼の姿が今でも目に浮かぶんだ」