The Raincoats / The Raincoats
米Pitchforkの編集者が愛を込めて描く、世界最初の女性パンク・バンドの物語。ザ・レインコーツ本の日本語版『ザ・レインコーツ』がele-king booksから11月26日発売予定。バンドの物語を膨大な資料とフェミニズムやアナキズムなどの文献や実際の取材をもとに人文知を駆使して描く
■『ザ・レインコーツ (ele-king books)』
ジェン ペリー (著), 坂本 麻里子 (翻訳)
<予定内容>
アナーキー & フェミニズム
ピッチフォークの編集者が愛を込めて描く、世界最初の女性パンク・バンドの物語
1979年、ロンドンのスクワット(不法占拠)から生まれた、ポルトガル人、スペイン人、そしてイギリス人の女性たちによるポスト・パンク・バンド、ザ・レインコーツ。マルクス主義とフェミニズム思想の影響をもってオープンしたレコード店〈ラフトレード〉におけるレーベル部門からデビューした彼女たちの音楽は、当時ジョン・ライドンがもっとも評価したバンドであり、カート・コベインがそのレコードを買うためにメンバーが働いていたアンティック・ショップにまで足を運ぶほどの熱烈なファンだったことでも知られる。滅多に取材をしないアメリカの大物評論家のグリール・マーカスが渡英してまで取材したバンドであり、そして、その後のすべての女性ロッカーたちを勇気づけたバンドだった。70年代のフェミニズム思想とアナキズムをくみ取り、歴史を変えたそのデビュー・アルバム『レインコーツ』において、男性パンクにはできないことをやってのけたバンドの物語を『ピッチフォーク』の編集者が膨大な資料とフェミニズムやアナキズムなどの文献をもとに、そして実際の取材をもとに人文知を駆使して描く。未来のためにも、まさにいま読むべき一冊だ。