スティーリー・ダン(Steely Dan)の
ドナルド・フェイゲン(Donald Fagen)はスティーリー・ダン名義でライヴ活動を行っていますが、スティーリー・ダン名義のスタジオ・アルバムは今後ありえるのでしょうか? フェイゲンは米サイトvarietyのインタビューの中で「僕はスティーリー・ダンの50%のメンバーでしかないからね。そんなことは絶対にしないよ」と断言しています。
「スティーリー・ダンの旗の下でツアーを続けていますよね。今後のアルバムについては、ソロ・アルバムとして出していくのでしょうか、それとも...」と尋ねられたフェイゲンは、こう話しています。
「僕はスティーリー・ダンの50%のメンバーでしかないからね。そんなことは絶対にしないよ。実際、僕はドナルド・フェイゲン&ザ・スティーリー・ダン・バンドとして活動したかったんだけど、(ライヴ・プロモーターの)ライヴ・ネーションが“あのさぁ。そんなことをしたらブッキングはできないよ。スティーリー・ダンと呼んでくれ”と言われたんだ。僕は“まあ、いいや”と答えたよ。人々はウォルター(ベッカー)がいないことや、彼がいないと全く同じにはならないことを理解していると思う。僕は彼の代わりになることはできないけど、それでも僕たちには素晴らしいバンドがあるんだ」
Q:“チャーリーがいなくなったら、ローリング・ストーンズと呼ぶべきではない”というような議論をするとき、人々はときに尊大になります。彼らは、ファンとしてこれらのことにルールを課したがることがあります。
「うん、おかしいよね。また、プロモーターなどからプレッシャーをかけられるという商業的な問題も無視できないよね。その方が生活が楽になるからね。ネット上でそのようなことを指摘するような荒らしがいない限り、みんな基本的には理解していると思うよ」
また、フェイゲンは同じインタビューの中、「2003年にスティーリー・ダンの最後のアルバムをリリースした後、もっとやっておけばよかったと思うことはありますか?」とも尋ねられています
「ウォルターは2010年頃から体調を崩してしまい、本当はこれ以上レコーディングしたくないと思っていた。彼は、スティーリー・ダンのアルバムを作るために必要なプロダクションの量に苦労していた。彼はもうそれをしたくなかったんだよ。
彼は、僕がとても気に入っている2枚の(ソロ)アルバムを出したけど、それはもっと自然な感じのもので、彼はそれをより楽しんでいた。でも、しばらくすると、僕が“何か書きたいことはない?スタジオに行って何かしない?”と言っているんだよ。
ある時、彼がこう言ったのを覚えている。“最近、僕が本当にやりたいことを知っているかい?”。僕は“何?”と聞くと、彼は“何もない”と言った(笑)。だから、それを受け入れたんだよ」
フェイゲンは先日、米ローリング・ストーン誌のインタビューの中で、パンデミック中、新しいソロ・アルバムのための曲作りに時間を割いていたことを明らかにしましたが、今回のインタビューの中でも新作について話しています。
Q:新しいレコーディングや新しい曲作りに向けて、何かしていますか?
「うん、あるよ。パンデミック中、最初は幸運にもライヴ・アルバム(『Northeast Corridor: Steely Dan Live!』『The Nightfly Live』)のミキシングに専念できた。その後は、来年のレコーディングに向けて、ほぼアルバム1枚分のソロ曲が書けたことに驚いたよ。最近の自分の活動はとても気に入っていて、これは珍しいことなんだよ。いつもは、自分のアイデアがうまくいくかどうか、とても複雑な気持ちになる。でも、今まで書いてきたものは本当に素晴らしいと思っているので、それを持ってスタジオに入るのが楽しみなんだ」