ラッシュ(Rush)の
ゲディー・リー(Geddy Lee)は、パンデミックによるロックダウンや、長年の友人であるドラマーの
ニール・パート(Neil Peart)の死を、回顧録を書くことで対処したという。タイトル未定のこの本は、2022年秋に出版される予定です。出版元はHarper Collins。
彼は自身のInstagramページにて、パンデミック中に自宅で過ごしていた時に、どのようにアイデアが生まれたかを説明しています。
「パンデミックの間、僕はどうやって時間を潰していたのでしょうか? 2020年3月の時点では、1年半以上もロックダウンになるとは夢にも思わなかった。19歳のときにラッシュと一緒に北部オンタリオのバーを回って以来、トロントで過ごした最長の期間だった。
ナンシーと僕は、計画していた多くの冒険をキャンセルしなければならなかったけど、家ではいくつかの輝かしい明るい兆しを見つけることができた。孫に野球やバードウォッチングの素晴らしさを教えたり、子犬の世話をしたり(そのうちの1匹はかなり具合が悪かった)、夜には、素敵な結婚相手とアルマニャックを片手に、ヨーロッパで制作されたすべてのミステリー番組を見ていた。それと、もうひとつ、僕は書き始めた。つまり、言葉だ。
友人であり、(2018年に出版されたゲディーの本)『Big Beautiful Book of Bass』の共同制作者でもあるダニエル・リヒターは、ニールが亡くなった後、僕が悩んでいるのを見て、自分の若い頃の面白い話をして僕を励まそうとしてくれた。僕はお返しに自分の話をしてみようとした。最初は渋っていたけど、言葉と格闘するのは好きなんだなと思ったよ。そして、僕の小さな歩みは、すぐに大人の章になった。何度も書いては書き直し、記憶の中だけでなく、日記や写真の山を調べて物語の視点を再確認した。僕は別の種類のミステリーをつなぎ合わせていたんだ。
このようにして完成した物語をイラストを添えてダニエルに送ると、ダニエルは文法を修正し、多くの悪態をつく言葉(僕は毒づくのが大好きなのです)を削除してくれた。驚くことに、僕の子供時代、家族、両親の生存の物語、旅、そして僕が長い時間をかけて執着してきたあらゆる種類の無意味なことなど、僕の人生についての壮大な長さの物語が、僕らしい言葉で形作られていた。そしてダニエルは“君は本を書いていると思うよ。回顧録だよ”と言い、それに対して僕は“うーん、そうだね”と答えた」