アイアン・メイデン(Iron Maiden)の
ブルース・ディッキンソン(Bruce Dickinson)は、自身が加入する前、
ポール・ディアノ(Paul Di'Anno)がヴォーカルを担当していた頃のアイアン・メイデンについて語っています。
『The Eddie Trunk Podcast』のインタビューの中で、「自分が参加していない最初の2枚のアルバムの曲を歌うのは好きですか? ディアノの曲を歌うのは好きですか?」という質問に対して、ディッキンソンは次のように答えています。
「ああ、それらのアルバムには本当に好きなものがあるよ。“Prodigal Son”は最高だよ。初期のメイデンに影響を与えたジェスロ・タルのようなものを聴きたいなら、それと、“Killers”という曲と、“Murders in the Rue Morgue”だね。
とにかく素晴らしい、最高だよ。これらの曲は、俺がサムソン(メイデンの前に所属していたバンド)にいたときに、メイデンのライヴで初めて聴いた曲だ。
メイデンを初めて見た夜のことを覚えているよ。俺たちは大きなクラブでヘッドライナーを務めていて、メイデンは特別ゲストのようなものだった。それで“じゃあ、後ろの方に立って、彼らをチェックしてみようかな”と思ったんだ。
観客は200〜300人くらいだったんだけど、メイデンが登場する10分くらい前に500人くらいの人がドアから入ってきて、動けないくらいの大混雑になったんだ。そして彼らが登場し、“Killers”と“Murders in the Rue Morgue”を演奏したときには“やばい!”と思ったよ。
それまでは、ディープ・パープルの全盛期などを見たことがなかったので、彼らが何をしたのか想像するなかった。実際のところ、彼らは何もしていなくて、リッチー(ブラックモア、ギター)以外は立ち尽くしていたんだ。
でもメイデンは、俺の頭の中で彼らがやっていたであろうことを実際にやっていて、それと同じレベルの興奮があったんだ。俺は“わあ、すごいな。神よ、俺はこのバンドで歌いたい!”と思ったよ。
セットが終わったら500人のお客さんが全員帰ってしまい、俺は“ああ、そうか、半分になったホールに行くことになるのか。うーん、それは考えものだな......”と思ったよ」