ジェリー・カントレル(Jerry Cantrell)は、
アリス・イン・チェインズ(Alice In Chains)が結成されて間もない頃、
ガンズ・アンド・ローゼズ(Guns N' Roses)の
アクセル・ローズ(Axl Rose)にデモテープを渡したことがあるが、アクセルはそれを捨ててしまった。
カントレルは、2010年に行われた<Sunset Strip Music Festival>でスラッシュを称えるスピーチの中で、この話を楽しそうに語っていました。
「アリス・イン・チェインズを結成したとき、シアトル・センターでガンズ・アンド・ローゼズを見に行って、バンドに渡すためにデモテープを持ってきていたんだ。ライヴの後、アクセルに会って、デモテープを渡したんだけど、彼が立ち去るときに、デモテープを捨てているのを見たんだよ」
当時カントレルは22歳で、アリス・イン・チェインズの結成翌年1988年の出来事でした。彼はガンズのメンバーに渡せば、音楽業界で注目されているA&Rの一人に渡してもらえるかもしれないと考えていました。
カントレルは最近、ポッドキャスト『Appetite for Distortion』のインタビューで、この出会いについて思い出し、デモテープは捨てられたものの、ガンズ・アンド・ローゼズはアリス・イン・チェインズの初期のサウンドに大きな影響を与え続けていると話しています。
「(デモテープに)何が入っていたかは覚えていない。彼らは僕たちにとって重要なバンドだったし、『Appetite [for Destruction]』は、時空やバンドを超えた壮大なスケールのレコードの一つだ。世界的なレコードで、完璧だよ」
また、この出来事の数年後にニューヨークのクラブでアクセルに声をかけられた時のことも話しています。
「ニューヨークのクラブで彼と話をしたよ。シアトルのアリーナでデモテープを渡したときに楽屋で会っただけで、それからは本当に会ったことがなかったんだ。
(ザ・カルトの)ビリー・ダフィーと一緒にいたと思うんだけど、そこにアクセルが入ってくるのが見えたんだ。彼は僕と目が合ったかと思うと、僕の方に歩いてきたんだ。彼は僕のところに来て“デモテープをくれた話を聞いたんだけど、そこで出会った女の子とまだ付き合っているの?”と言った。僕は(デモテープを渡したとき)当時のガールフレンド、コートニーと出会ったという話をしていたんだ。彼は僕がまだコートニーと付き合っているかどうかに興味を持ってくれていて、それがとても嬉しかったよ。その後、僕たちは少しの間おしゃべりをしました。
無名だった頃のバンドを誇りに思うことは、とても楽しいことのひとつで、彼らはとても大きな存在だった。今でもデモテープをもらうことがあるよ」