ボン・ジョヴィ(Bon Jovi)が1986年8月18日にリリースしたアルバム『Slippery When Wet』。発売35周年にあわせ、写真家マーク・"ワイスガイ"・ワイスが、このアルバムのために撮影した写真にまつわる論争について、ポッドキャストビデオ「The Decade That Rocked」で語っています。
このアルバムのジャケット・カヴァーは当初、アルバム・タイトルが書かれている濡れたTシャツを着た女性の胸部のアートワークが使用される予定でしたが、過激であるという意見などがあり差し替えられました。代わりにゴミ袋にジョン・ボン・ジョヴィがSlippery When Wetと書いたものが採用されました。
「彼らはアルバムを完成させて家に帰っていたが、アルバムのタイトルは#5にインスパイアされて『Slippery When Wet』に変更された。#5は彼らがレコーディングしていた場所の近くにあったバンクーバーのストリップ・クラブだ。
「アルバムは完成した。レーベルは20万枚の『Slippery When Wet』に、濡れたTシャツを着た彼女をプリントしてくれた。すべての準備は整っていた。しかし、これは1986年のことで、PMRC(※ペアレンツ・ミュージック・リソース・センター/規制団体)が本格化していた。レコード店は、露骨な内容やイメージを緩和しないとレコードを売らないとレーベルを脅していた。ポリグラム・レコードは、せっかくの大ヒットアルバムを危険にさらしたくはなかった。そこで、俺たちは白紙に戻って別のジャケットを作ったんだ」
「ジョンがニューヨークの俺のスタジオに来たのは、新しいジャケットを考えなければならないというニュースの直後だった。彼はただ俺に“ゴミ袋。スプレーボトル”と言った。俺はゴミ袋を立てかけてスプレーを吹きかけ、ジョンは“Slippery When Wet”という文字を書いた。“これだ、これがカヴァーだ”。彼はポラロイドを見るのも待たなかった。翌日、俺は写真を届け、それから歴史が始まった」
このポッドキャストビデオ「The Decade That Rocked」には、アルバムカヴァーに登場する「Slippery When Wet」ガールとして知られるアンジェラ・チドニーも登場しています。