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デュラン・デュラン「Girls on Film」ミュージックビデオ40周年 監督のゴドレイ&クレームが逸話を語る

2021/08/12 16:34掲載
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Duran Duran - Girls On Film (Official Music Video)
Duran Duran - Girls On Film (Official Music Video)
デュラン・デュラン(Duran Duran)が1981年にリリースした「Girls on Film(邦題:グラビアの美少女)」の米国での成功はミュージックビデオが話題になったのが大きいと言われています。このビデオを監督したのはゴドレイ&クレーム(Godley & Creme)。そのひとり、ケヴィン・ゴドレイ(Kevin Godley)は、今から40年前の1981年8月13日に英国シェパートン・スタジオで撮影されたこのビデオの逸話を米Yahoo Entertainmentに語っています。

当時のバンドのマネージャーであるポール・ベローとマイケル・ベローからは「エロティックなものを作ってくれ」とだけ言われたという。「私たちに与えられた唯一の指針は、クラブで流せるような、エロティックで、少し物議を醸すようなものを考えろということでした」とゴドレイは話し、「その直後にMTVが登場したことで、少し混乱してしまいましたね」とゴドレイは笑いながら付け加えています。

最初の6分間の無修正“ナイト・ヴァージョン”は、肌の露出が多い女性たちが登場する内容であったため、BBCやMTVではたちまち検閲に引っかかり、MTVが最終的に放送したヴァージョンは大幅に異なっていました。こうした出来事がアメリカの人々の新たな関心を引き寄せることにつながったとされています。

ゴドレイによると、2日間にわたる「Girls on Film」の撮影中、スタジオのセットには多くの男性の見物人が入ってきたそうです。「他のステージの他のプロダクションの様々なクルーがこの様子を聞きつけて、ちょっと見に来たようです」と笑いながら振り返っています。

デュラン・デュランのメンバーは、最初から自分たちが何をやっているのか分かっていて、その後の騒動も期待通りの結果となり喜んでいたという。

「バンドは(ビデオが禁止されたことを)とても喜んでいたことは知っているよ。振り返ってみると、そもそもこのビデオが作られた理由の一つは、アメリカをぶっ壊すことだったんでね。邪魔になるどころか、助けになったんだ」

ゴドレイは、このきわどいビデオについて、「バンドがヨーロッパの視覚的な視点をアメリカに持ち込もうとしたことが重要」と説明し、彼とロル・クレームが考えたイメージについては「ロルと私は休暇を取る予定だったので、実際に戻ってくるまでビデオを作らなかった。私たちが休暇をとっている間、ロルと彼の妻はロサンゼルスに、私と私の妻とフランスに行っていた。休暇後に再会したとき、ロルは泥レスリングを、私はファッションのキャットウォークショーをいくつか見ていた。基本的には、この2つの要素で構成されています」と彼は笑っています。

オリジナル版とは少し異なるヴァージョンの「Girls On Film」のビデオから削除されたシーンには、バンドメンバーが「レコードを売るためなら何でもする人がいる」というサインを掲げているシーンもあり、彼らがジョークに敏感であることを証明していました。しかし、このビデオの皮肉や裏の意味は、視聴者には伝わりませんでした。

ゴドレイは「元々のアイデアは、搾取を皮肉ったものだったと思います。それはこの曲がそうだったから。私たちは、自分たちのやり方で、曲の内容に忠実でありながら、皮肉を込めようとしました。しかし、特にアメリカでは皮肉はあまり好まれないので、人々の目には裸の女性としか映らなかったのかもしれません。もともとは、もう少し知的な作品にしようと考えていたのだと思います」。

オリジナル版とは少し異なる修正ヴァージョンについてゴドレイは「おそらく、乳首のようなものは削除するように指示されていたと思います。オリジナルのアイデアを損なうことなく、できる限りのことをしました。おそらく、オリジナルのビデオを作るよりも長い時間がかかったと思います。あまり撮影していなかったものを見せなければならないので、難しいところがありました。つまり、結果的にはOKだったのですが、あまり良いものではありません。ナイト・ヴァージョンと比較しても、映像の目的から離れているので、良い作品とは言えません。やるのが面倒でした」。

ゴドレイ&クレームは、この作品以降、さまざまなアーティストのビデオを手がける人気監督デュオとなります。「バンドだけでなく、私たちのことも話題になったと思います」とゴドレイは語っています。

ゴドレイは「Girls On Film」のビデオについて、「正直なところ、今の時代では作られないと思います。今のシステムは、昔のように自由で簡単ではありません。...誰もが怖くてできないと思います。それほどきわどい内容でなくても、不適切だと判断されてしまうから」。もし自分が2021年に「Girls on Film」を監督するとしたら、「あからさまなものではなく、目に見えないものを示唆するようなものになるのではないか」と述べています。

■最初の6分間の無修正“ナイト・ヴァージョン”
https://www.dailymotion.com/video/xh50c

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