フォー・テット(Four Tet)ことキーラン・ヘブデンが、ストリーミングに関するロイヤリティをめぐってDomino Recordsに対して訴訟を起こしていると、英Music Weekが報じています。
報道によると、彼は「過去のストリーミングとダウンロードのロイヤリティの請求について、最大70,000ポンドの損害賠償と費用」を求めており、また、争われているロイヤリティ率についても判決を求めています。
この訴訟は、現在のストリーミングサービスが登場するずっと前の2001年にヘブデンがレーベルと結んだ契約をめぐるもので、ヘブデンの弁護団は、SpotifyやApple Musicなど、英国以外のプラットフォームでストリーミング配信された音楽について、50%のロイヤリティを受け取る権利があると主張しているそうです。
この主張は、次のような契約条項に由来しています。
「英国外のライセンシーから当社が受け取ったマスターズおよびマスターズを具現化したビデオの利用に関しては、当社はあなたのオーディオおよびオーディオビジュアルのロイヤルティ口座に、そのような利用から生じるすべてのロイヤルティおよび手数料の50%をそれぞれ入金するものとします」
Dominoは、ストリーミングが50%のロイヤルティを受けるものに該当するとは考えておらず、報道によると「2001年の契約時点では、ストリーミングは録音された音楽を合法的に配信するための主流の方法ではなく、その時点では当事者の想定内ではありませんでした」と述べています。
代わりにDominoは、ヘブデンが「販売価格の18%の75%(つまり13.5%のロイヤリティ率)しか受け取る権利がないが、レーベルは裁量で18%全額を支払っている」と主張していると報じられています。
この訴訟は、法廷外での和解に失敗したため、英国の高等裁判所のビジネス・財産裁判所の裁判官に委ねられることになります。