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ロバート・ジョンソン全29曲の日本語訳歌詞集 全面改定の第二版リリース

2021/08/02 15:18掲載
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『ロバート・ジョンソン ブルース歌詞集〔第二版〕』(電子版)
『ロバート・ジョンソン ブルース歌詞集〔第二版〕』(電子版)
伝説のブルースマン、ロバート・ジョンソン全29曲の日本語訳歌詞集が第二版として刊行。電子書籍『ロバート・ジョンソン ブルース歌詞集〔第二版〕』は万象堂からリリース中。生誕100周年以降に判明した事実や新解釈を反映。歌詞は初版(2004年刊)の全曲を見直して翻訳を改訂。原詞対訳ではなく、ロバートの歌った意味を日本語に置き換えた歌詞集です。また年譜も大幅に加筆し、ロバート・ジョンソンの人生を立体的に浮き彫りにします。
■『ロバート・ジョンソン ブルース歌詞集〔第二版〕』(電子版)
鳥海森介 訳

著者:ロバート・ジョンソン
訳者:鳥海森介
価格:880円(10%税込)※希望小売価格
発行:2021年7月27日
EPUB、リフロー形式
ISBN 978-4-902324-15-0 C0073

配信書店:主要電子書店

<内容>

 1930年代。アメリカ南部、ミシシッピ州。
甘く深い彩りをたたえる歌声と、スライドギターの艶やかなサウンドで、自らに巣くう闇をあぶり出した男。そこには、生きる意志として歌=ブルースがありました。

 わずか29曲を録音し、27歳の若さで謎の死を遂げたブルースマン、ロバート・ジョンソン。
 表現力豊かなギター弾き語り、深い内省が貫かれた歌詞でブルースを変革させた希有なミュージシャンであり、その後の音楽に多大な影響を与え続けています。

 本書〔第二版〕では、2004年発行の初版から全曲を見直して翻訳を改訂。また、誕生前、人生、死後の年譜も大幅に加筆し、ロバート・ジョンソンの人生を立体的に浮き彫りにします。

 歌詞の新たな解釈や見直しの詳細は『第二版翻訳ノート』として掲載。今も聞き取りが一定しない曲として知られる『Last Fair Deal Gone Down』の解釈や、『Sweet Home Chicago』に登場する“California”、また南部伝承としても知られる『Hell Hound』など、生誕100周年以降に明らかになった多彩な逸話を元に、ロバートのブルースをさらに深く聴き込んだ改訂版新訳でお届けします。

〜以下、訳者あとがきより抜粋〜

 『ロバート・ジョンソン ブルース歌詞集』は、それ自体で単独に存在するものではなく、あくまでもロバートのブルースを聴き、ロバートのブルースに近づくための〝手がかり〟として成り立つものである。
 いわゆる英語原文と日本語訳との『対訳集』ではない。また、日本語で歌うための歌詞集ではないし、ましてや『詞=詩』から想起される『詩集』でもない。
 ロバートがブルースを通して伝えようとしていることを日本語に〝置き換えた〟ものが、この『ブルース歌詞集』である。そういう意味では、映画の日本語字幕や吹き替えに似ていなくもない。

 ロバートの歩みを知れば知るほど、彼の歌詞はその人生から生まれたことが深く理解出来る。
 音楽への情熱と家族への愛情が、とりわけ深かった。だからこそ、敬愛する先人たちが生み出した多くのブルースに共感し、そこから自分の思いと共鳴するフレーズや言葉を取り入れながら、独自の多彩な歌詞世界を生み出せた。それはまるで自伝のように、ロバートをめぐるさまざまな物語を浮かびあがらせている。成長と挫折、愛と喪失、安らぎと苛立ち、喜びと悲しみ、そして生と死が、すべての歌詞をつないで、ひとりの男の人生を映し出しているのである。

<目次(抜粋)>

詩篇(全29曲の日本語訳)
年譜(誕生前・人生・死後)
レコード案内
第二版翻訳ノート
訳者あとがき、等

<著者プロフィール>
ロバート・ジョンソン(Robert Johnson)

 ブルースミュージシャン(シンガーソングライター、ギタリスト)。
 1911年、米国ミシシッピ州ヘイズルハースト生まれ。幼少時より農作業の傍らギターとブルースに親しむ。サン・ハウス、ウィリー・ブラウン等の伝説的ブルースマンの影響を土台に独自のブルースを確立。米国南部を放浪しながらブルースの弾き語りで腕を磨き、1937年にレコードデビュー。1938年にミシシッピ州グリーンウッドにて、27歳で謎の死を遂げる。
 『スウィート・ホーム・シカゴ』、『クロスロード・ブルース』等のオリジナル曲は、ボブ・ディランやエリック・クラプトン、ローリング・ストーンズ等のロックミュージシャンにも多大な影響を与え、多くの曲がスタンダードとして人気がある。ブルースやロック、ミシシッピ州の殿堂入り、グラミー賞受賞など、その功績は現在も大きく評価されている。