ギタリストの
マーティ・フリードマン(Marty Friedman)は「遅く弾くことは、速く弾くことの1000倍難しい」と言い、その理由を語っています。また彼は“シュレッダー(速弾きギタリスト)”と呼ばれるのを嫌う理由についても語っています。
マーティはYouTube番組「Life In Six Strings」でのカイリー・オルソンとのインタビューで、“シュレッダー”いうカテゴリーに括られることを好まない理由を説明しています
「世の中には、ものすごく速いスピードで演奏する人がたくさんいますが、僕にはそれがノイズにしか聞こえない。
速弾きは、楽器を手にしたばかりの頃は面白かったけど、演奏ができるようになってからはすぐに興味を失ってしまった...。音楽にはあらゆるテンポがあるので、低速、中速、高速、その中間など、スピードとは全く関係ないんだ」
とはいえ、マーティはこうも言っています。
「もし君がシュレッダーを愛していて、僕がシュレッダーだと思っていて、僕の音楽を愛しているのなら、僕らは兄弟だ。僕はまだ君を愛している...。音楽が好きであれば、何とでも呼んでいいよ」
インタビューの他の部分では、速く演奏するよりもゆっくりとしたフレーズを演奏できる方が、自分の能力をより正確に測ることができると説明しています。
「ゆっくり弾くことは、速く弾くことの1000倍も難しい。本当にそうなんだ。いわば、大人と少年を分ける場所とも言える。ゆっくり弾いているのを聴くと、その場でその人が上手いかどうかがわかるんだよ。
8歳の子供でも、速く、きれいに、正確に演奏できる。それは幻想だけど、ギターが売れる理由はそこにある。ビギナーが触発されるような聖域のようなものが必要なんだ
だから、多くの人は速いものを聞いて“僕もやりたい”と思うんだ。OK。今、君はそれをやり遂げた。何年も練習してきた。達成できたんだ。さて、次はどうするんだい?」
またマーティはスピードと難易度の違いについても説明しています。
「音符の選び方があまりにも変わっているので、音符が通り過ぎてしまい、耳に入ってきたときに頭の中で違う音が鳴っているために、ものすごく速く聴こえることがある。人々が聴き慣れている音の連続を演奏する場合、速く聴こえるようにするためには、本当に速く演奏しなければならない......たとえば、1分間に200拍くらいの速さで。
でも、通常とは異なる音符のグループや、通常とは異なる音符の細分化を行うと...全く速くなくても、慣れていない多くのものが通り過ぎていくため、速く聴こえるんだ」