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スクリッティ・ポリッティのグリーン・ガートサイド 新作や『Cupid & Psyche 85』全曲再現ライヴツアーについて語る

2021/06/12 19:07掲載
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Scritti Politti
Scritti Politti
スクリッティ・ポリッティ(Scritti Politti)の中心人物であるグリーン・ガートサイド(Green Gartside)は、 Classic Pop Magazineのロング・インタビューに応じ、新作や『Cupid & Psyche 85』全曲再現ライヴツアーについて語っています。

「毎日新しい音楽を作っているよ」と話すグリーンは現在、妻のアリスとイースト・ロンドンで暮らしています。時折ライヴを行い、他のアーティストの曲にゲスト参加していますが、スクリッティ・ポリッティのアルバムは2006年の『White Bread Black Beer』以来ありません。

自宅のスタジオで取材に応じたグリーンは新曲についてこう話しています。

「僕は自分自身に“これは全部終わらせるんだ”と言い聞かせているんだけど、問題は、僕が曲を完成させることができないことなんだ。音楽で何か新しいことを始めるというのは、これまでに経験した中で最高の気分で、それは毎日のように起こっている。でも、曲を完成させるという作業は“本当にしなければならないの?”と思ってしまんだ。それは...仕事だ」

そう言いながらため息をつき、彼を続けています。

「恐れている仕事なんだ。最終的な決断をしなければならないんだけど、僕は最終的な決断をするのが苦手なんだ。ホームスタジオでは、いつまでも楽しく過ごすことができる。一方では、何時間にもわたって素晴らしい音楽を聴くことができ、とても満足している。しかし、その一方で、その90%は未完成であることも分かっている。新しいビートやメロディーはすぐに思いつくし、音楽制作のその段階では、何もないところから何かを生み出しているので、とても熱心に取り組んでいる。でも、この膨大なバックログの中から曲を完成させる必要があるのは確かなんだ。その中には、ラッパーとコラボレーションしたいものもたくさんある。どの曲がうまくいくか最終的に決定してから、そういったアプローチをするつもり。それは難しい領域かもしれないけど、いずれ分かるよ」

新しいアルバムはいつ出るのかと尋ねられてもグリーンは楽観的です。

「今あるものの多くは本当に良いものだと思っているから、僕は傲慢だよ」と彼は笑い
、「ただ、物事を完成させるというビジネスに対する恐怖心があるんだよ。新しい曲を作る一方で、僕は毎日、曲を仕上げるためにここにいる。僕は今、ものすごい勢いでこれらの音楽を聴きまくっているよ」

スクリッティ・ポリッティがもっと音楽をリリースしなかったことを後悔していますか?と尋ねられたグリーンは「僕は後悔するような人間ではない。僕はとてもラッキーでハッピーな男なんだ」と述べています。

スクリッティ・ポリッティは1985年アルバム『Cupid & Psyche 85』の全曲再現ライヴツアーを今秋に英国で開催する予定です。

バンドはオリジナル・リリース当時、スタジオで作った完璧な作品を再現できないのではないかという理由で同作のツアーを中止。それから35年が経過しました。

グリーンは「レコードの音をライヴで再現しようとすることに恐怖を感じていた。マンハッタンでリハーサルをしたけど、ライヴで演奏することへの恐怖と、技術的には無理だと判断して、できませんでした」と話しています。

同じ頃、スクリッティ・ポリッティはMTVの幹部の訪問を受け、MTVに出演することがバンドにとって必要なプロモーションになると当時は確信したというが、グリーンは「それは大きな間違いだった。『Cupid & Psyche 85』のツアーはとても楽しかっただろうね。代わりにやった、口パクで世界を回って、プレスやテレビの世界ツアーをするよりはましだったかもしれない。あれは本当に、魂を打ち砕くようなものだったし、僕たちの精神状態にも長い間影響を与えたよ」。

新しいツアーが始まると、グリーンは66歳になります。「Wood Beez」や 「Lover To Fall」 などの曲を初めて再現することを、彼は「とても楽しいだろうね」と話しています。

インタビューの全文は以下のURLのページでご覧になれます。
https://www.classicpopmag.com/2021/06/interview-scritti-polittis-green-gartside/

■スクリッティ・ポリッティ 公式サイト
https://www.scritti.net/