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ビル・エヴァンス 未発表ライヴアルバム『On A Friday Evening』から「How Deep Is The Ocean」公開

2021/06/11 16:55掲載(Last Update:2021/06/12 16:59)
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Bill Evans / Everybody Still Digs Bill Evans & On A Friday Evening (5-CD BOX SET + 2-LP)
Bill Evans / Everybody Still Digs Bill Evans & On A Friday Evening (5-CD BOX SET + 2-LP)
伝説のジャズ・ピアニスト、ビル・エヴァンス(Bill Evans)。新たに発掘された未発表ライヴ音源を収めたアルバム『On A Friday Evening』から「How Deep Is The Ocean (Live At Oil Can Harry's / 1975)」が公開



今回新たに発掘されたのは、ベースにエディ・ゴメス、ドラムにエリオット・ジグムンドを迎えて、1975年6月20日にカナダのバンクーバーにあるオイル・キャン・ハリーズ(Oil Can Harry's)で行われたコンサートの未発表ライヴ音源。ラジオ司会者のゲイリー・バークレイのために録音され、彼の人気ジャズ番組『CHQM』で放送されました。このテープは半世紀近くもの間、忘れ去られていましたが最近になって発掘。Plangent Processes社によるオーディオの復修とPaul Blakemoreによる綿密なマスタリングにより、1975年当時と同じように新鮮なサウンドが実現しています。

『On A Friday Evening』はCD、アナログレコード2枚組、デジタルがあります。CDのみ日本盤があります。発売は海外で6月25日、日本で6月18日。

また、この未発表ライヴ・アルバム『On A Friday Evening』は、キャリアを網羅した初めてのコレクション、CD5枚組のボックスセット『Everybody Still Digs Bill Evans』にも収録されます。

ボックスセットには、 Riverside、Milestone、Fantasy、Verve、Warner Bros.、Elektra/Musicianに遺されたビル・エヴァンスの楽曲をCD4枚に収録。それに未発表ライヴ・アルバム『On A Friday Evening』を加えた5枚組です。この作品は48ページのハードカバー本仕様で、グラミー賞受賞作家のニール・テッサーによるライナーノーツや写真なども収録されています。

ボックスセットは海外で6月25日発売。リリース元はCraft Recordings。

以下は以前に公開された音源・映像

『Everybody Still Digs Bill Evans』のトレーラー映像


1975年6月20日の未発表ライヴ音源から「Up with the Lark Live」


■ Craft Recordings内 公式ショップサイト
https://craftrecordings.com/collections/bill-evans

以下、リリース決定時のプレスリリースより(日本語訳:ユニバーサルミュージック)

本作『オン・ア・フライデイ・イヴニング』は、当時カナダのCHQMでラジオ番組のホストをしていたゲイリー・バークレイのために録音され、彼の人気ジャズ番組CHQMで放送されたもの。このテープは半世紀近くもの間、忘れ去られていたが、バークレイが自宅に持ち帰ったオイル・キャン・ハリーズでのエヴァンスの演奏を録音したテープが――ライヴ収録の先駆者的存在のエンジニア、レイス・ハメルによる、驚くほど高音質で存在感のある音源―バークレイの後所有者が2回代わった末にこの度発掘されようやく目を浴びることとなった。Plangent Processes社による音声修復とグラミー受賞経験もあるポール・ブレイクモアによる緻密なマスタリングにより、45年以上経った今なお新鮮に感じられる。

9曲入りのこのアルバムには、グラミー賞受賞歴もあるアメリカのジャーナリスト、ラジオDJ、音楽評論家、作家のニ―ル・テッサーによるオリジナルのライナーノーツが掲載(日本盤には日本語訳も掲載)されており、トリオのメンバーであるエディ・ゴメスとエリオット・ジグムンドへの新たなインタビューや、オリジナル曲やスタンダード曲を含むライヴのプログラムをトラックごとに詳細に説明されている。

また、本作品では、数ヶ月前にジグムンドが加入したことで、エヴァンスと彼のバンド・メンバーがトリオの新しい編成に慣れていく様子を聴くことができる貴重な機会でもある。その理由の多くは、「コンサート・ホールから離れた親密なクラブという環境で、ジグムントがその時代の最も重要なピアノ・トリオの系譜の中に自分の居場所を見つけているのを聴くことができるからである」とテッサーは説明する。

ボックスセット『Everybody Still Digs Bill Evans: A Career Retrospective (1956-1980)』は、リヴァーサイド、マイルストーン、ファンタジー、ヴァーヴ、ワーナー・ブラザーズ、エレクトラ/ミュージシャンのカタログを網羅し、トニー・ベネット、キャノンボール・アダレイ、ケニー・バレル、スタン・ゲッツ、ズート・シムズ、エディ・ゴメス、シェリー・マン、リー・コニッツなど錚々たるメンバーが参加したエヴァンスのリーダーおよびコ・リーダーとしての優れた名録音全61トラック収録。同じくニール・テッサーが、エヴァンスの人生とキャリアについて、様々な人物への最新のインタビューやアーカイブをもとに解説し、ボックスセットの楽曲についても深く考察してたライナーノーツを掲載、貴重な写真なども入った全48ページのブックレットが付いている。

楽曲の大半は、40枚以上のアルバムをリリースしたエヴァンスのトリオから選曲。ディスク1には、リヴァーサイドでのセッションを中心に、フィリー・ジョー・ジョーンズ、テディ・コティック、ポール・チェンバース、サム・ジョーンズとの初期の活動から、ドラマーのポール・モチアン、1961年に悲劇的な死を遂げたベーシストのスコット・ラファロとのグループ結成、そしてラファロ以降のモティアン、チャック・イスラエル、ラリー・バンカーとのトリオまでを収録。ディスク2では、60年代半ば以降のエヴァンスのトリオ録音を中心に、エディ・ゴメス、マーティ・モレル、エリオット・ジグムンド、ゲイリー・ピーコック、ジャック・デジョネット、ジョー・ラバーベラ、マーク・ジョンソンなどのサイドマンとのコラボレーションを収録。また、ソロ・レコーディングも数多く行い、グラミー賞7部門のうち2部門(1963年『Conversations with Myself』、1968年『Alone』)をソロの作品で受賞しているエヴァンスにスポットを当てたディスク3、そして伝説のヴォーカリスト、トニー・ベネットや叙情的なギタリスト、ジム・ホールとの有名なデュエットや、ピアニストでありインタビュアーでもあるマリアン・マクパートランドとの貴重な共演、さらにキャノンボール・アダレイ、スタン・ゲッツ、フレディ・ハバード、トゥーツ・シールマンス、ズート・シムズ、リー・コニッツなどの著名なミュージシャンとのカルテットやクインテットでの演奏も収録され、トリオ以外のコラボレーションに焦点を当てているディスク4、そしてディスク5には今回発掘された『オン・フライデイ・イヴニング』を丸々収録した内容となっている。

ジャズ史上最も影響力のあるアーティストの一人であるビル・エヴァンスは、トリオの中での会話のようなやりとり、叙情的な作曲、そしてピアノに対する比類のないアプローチで知られていた。30年足らずの間に、リーダーとして50枚以上のアルバムをリリースし、グラミー賞7回、グラミー賞31回にノミネートされ、グラミー賞の殿堂入りを2回果たした。1994年には、死後にグラミー賞生涯功労賞を受賞した。

ハービー・ハンコック、チック・コリア、イリアーヌ・イリアス、ロバート・グラスパーなど、多くのミュージシャンに影響を与えたビル・エヴァンスは、今もなお、新しい世代のミュージシャンにインスピレーションを与え続けている。
■『Everybody Still Digs Bill Evans』

Disc One: Trialogues, Vol. 1
1. Five
2. Woody'N You [take 2]
3. Young And Foolish
4. Autumn Leaves
5. How Deep Is The Ocean
6. Sweet And Lovely
7. Blue In Green
8. How My Heart Sings
9. Re: Person I Knew
10. My Foolish Heart (live)
11. Waltz For Debby (live)
12. Gloria's Step (live)
13. My Man's Gone Now (live)
14. Swedish Pastry (live)

Disc Two: Trialogues, Vol. 2
1. Israel
2. The Peacocks
3. I Believe In You
4. Santa Claus Is Coming To Town
5. I Will Say Goodbye
6. Turn Out The Stars (live)
7. Walkin' Up (live)
8. Very Early (live)
9. Minha (All Mine) (live)
10. My Romance (live)
11. Days Of Wine And Roses (live)
12. The Touch Of Your Lips (live)
13. Someday My Prince Will Come (live)

Disc Three: Monologues
1. Peace Piece
2. Danny Boy
3. Make Someone Happy
4. A Time For Love
5. Waltz For Debby
6. The Bad And The Beautiful
7. N.Y.C.'s No Lark
8. Emily
9. Remembering The Rain
10. I Loves You Porgy (live)
11. Letter To Evan (live)
12. Nardis (live)

Disc Four: Dialogues & Confluences
1. My Funny Valentine
2. A Face Without A Name
3. The Touch Of Your Lips (Vocal Version)
4. I Love You
5. Up With The Lark (live)
6. Funkallero (live)
7. Who Cares?
8. Body And Soul
9. You And The Night And The Music
10. Time Remembered
11. Night And Day
12. A Child Is Born
13. Peri's Scope

Disc Five: Epilogue
1. Sareen Jurer (live)
2. Sugar Plum (live)
3. The Two Lonely People (live)
4. T. T. T. (Twelve Tone Tune) (live)
5. Quiet Now (live)
6. Up With The Lark (live)
7. How Deep Is The Ocean (live)
8. Blue Serge (live)
9. Nardis (live)

■『On A Friday Evening』

1. Sareen Jurer (live)
2. Sugar Plum (live)
3. The Two Lonely People (live)
4. T. T. T. (Twelve Tone Tune) (live)
5. Quiet Now (live)
6. Up With The Lark (live)
7. How Deep Is The Ocean (live)
8. Blue Serge (live)
9. Nardis (live)