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米国人男性、10代の頃に借りたボブ・ディランのレコードを48年後に図書館に返却

2021/06/04 10:28掲載
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Bob Dylan / Self Portrait
Bob Dylan / Self Portrait
最近定年退職した米国人男性は、10代の頃に借りたボブ・ディラン(Bob Dylan)のレコードを48年後に図書館に返却。男性は償いとして延滞料を賄うために175ドル(約2万円)を図書館に送金しています。

このレコードは、ディランが1970年に発表した『Self Portrait』。

米オハイオ州クリーブランドにあるワイリー中学校の8年生(13〜14歳)だったハワード・サイモンは、ハイツ図書館のユニバーシティ・ハイツ分館でこのアナログレコードを借りました。

ハイツ図書館のブログによると、同図書館のユニバーシティ・ハイツ分館のマネージャーであるサラ・フィリップスは、奇妙な形のパッケージが郵便で届いたと伝えています。

「サンフランシスコからレコードの形をした小包が届いたんです。- 驚いたこと、その中には、1973年6月が返却期限だった、私たちのコレクションのレコードが入っていました!」

小包には『Self Portrait』のほか、ハワードが個人的に収集した他のディランのアルバム2枚『Nashville Skyline』と『New Morning』も含まれていました。

またサイモンからの謝罪文も添えられていて、そこにはこう書かれていました。

「最近定年退職したばかりの私は、この機会に、仕事や家庭のために長年おろそかになっていた人生のさまざまな場面に目を向けようと思っています。その中で、私はこの手紙で、延滞していたアイテム(私の計算では、この記事を書いている時点で、約17,480日の延滞)を返却します。かなり遅くなってしまい、本当に申し訳ありません!」

自身も音楽家であるサイモンは、償いとして、理論上の延滞料をまかなうために175ドル(約2万円)を図書館に送金し、それに加えて自分のアルバム『Western Reserve』を添えています。

サイモンは『Self Portrait』のジャケットの状態は悪いと書いていましたが、実際には「とても良い状態」であり、また図書館は延滞料を請求しないため、フィリップスによると、サイモンが送金した175ドルは、ハイツ図書館への寄付金として扱われる可能性が高いという。

「これの面白いところは、延滞金を請求しないことです。アイテムが戻ってくれば、ペナルティを課す必要はないと考えています。サイモンさんがレコードを返してくれたことに感謝しています。これで貸し借りなしってことにしましょう」