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書籍『東京オリンピックの電子音楽』発売

2021/06/01 19:13掲載
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東京オリンピックの電子音楽 / 川崎弘二
東京オリンピックの電子音楽 / 川崎弘二
書籍『東京オリンピックの電子音楽』(川崎弘二 著)がengine books - differenceから6月7日発売。1964年の東京オリンピックでは開会式と閉会式に黛敏郎の作曲による電子音楽「カンパノロジー・オリンピカ」が再生されていた。本書ではこの電子音楽が制作された経緯や、どのようにこの電子音楽が再生されていたのかなどを解説。
■『東京オリンピックの電子音楽』
川崎弘二 (著)

engine books - difference / 2021.06.30 / 本文32頁 / 定価550円

<内容>

1964年の東京オリンピックでは開会式と閉会式に黛敏郎の作曲による電子音楽「カンパノロジー・オリンピカ」が再生されていた。本書では旧国立競技場における天皇陛下のご臨場とご退場のためにこの電子音楽が制作された経緯や、巨大な競技場で多数のスピーカーを使用し、どのようにこの電子音楽が再生されていたのかなどを解説する。
さらに1964年の東京オリンピックでは菊竹清訓の設計による選手村食堂において、秋山邦晴がサヌカイトの音によって作曲したテープ音楽「食事のための音楽」と「憩いのための音楽」が巨大な石のスピーカーから再生されていた。本書では映画監督・松本俊夫の映像作品「石の詩」のために秋山が作曲した石によるテープ音楽や、喫茶店「城の眼」のためのテープ音楽「喫茶店のための音楽」なども含めて、秋山邦晴の先駆的な環境音楽の試みについても解説している。

<著者について>
川崎弘二: 1970年大阪生まれ。2006年に「日本の電子音楽」、09年に同書の増補改訂版(以上 愛育社)、11年に「黛敏郎の電子音楽」、12年に「篠原眞の電子音楽」、13年に「日本の電子音楽 続 インタビュー編」(以上 engine books)を上梓。CD「NHK 現代の音楽 アーカイブシリーズ」(ナクソス・ジャパン)における黛敏郎、湯浅譲二、松平頼暁、林光、石井眞木、一柳慧、実験工房の解説をそれぞれ執筆(2011〜13年)。2011年から雑誌「アルテス」にて「武満徹の電子音楽」を連載(2015年まで)。2014年にNHK Eテレ「スコラ 坂本龍一 音楽の学校 電子音楽編」に小沼純一、三輪眞弘と出演。2018年「武満徹の電子音楽」(アルテスパブリッシング)を上梓。