英リバプール　新型コロナの感染を調べるための音楽イベント開催後　検出可能なウイルスの拡散はなかったと発表

英リバプールは、4月と5月に新型コロナウイルスの感染を調べるための試験的なイベントとして、2つのナイトクラブイベント、音楽フェスティバル、ビジネスカンファレンスを開催し、13,000人以上が参加しました。

英BBCによると、同市の衛生局長は今回のイベントでは、検出可能なウイルスの拡散は起こらなかったと発表しています。

イベント後、11人が新型コロナウイルスの陽性反応を示しましたが、リバプールの公衆衛生局長マット・アシュトンはこの試験は「間違いなく成功した」と述べています。

4月28日に始まった3日間のビジネス・フェスティバル、4月30日と5月1日の2つのクラブ・ナイト、5月2日のセフトン・パークでの音楽フェスに参加した人々は、社会的距離を置いたり、マスクを着用する必要はなく、イベント当日と5日後にPCR検査とラテラルフロー検査（約30分で結果が出る迅速検査）の両方を受けるように勧められました。

5人がイベント当日に陽性と判定されて参加できず、4人がイベントでウイルスに感染している可能性があると判定され、7人が参加してから4日から7日後にウイルスに感染しました。その後、陽性と判定された11人のうち、2人がセフトン・パークでの音楽フェスに、9人がクラブ・イベントに参加したことが判明しています。

アシュトン公衆衛生局長は「イベント後に感染した人たちであることは間違いない」としながらも、「その人たちはお互いに知っていたので、イベントの後にその人たちが感染した可能性もある」とも述べています。

さらに科学者とリバプール市議会は、広い屋内でも換気を最大限に行うこと、研究目的でPCR検査を返送することを奨励すること、イベント前日に陰性であることが確認されてからチケットを発行することなど、改善の余地があることを指摘しました。

アシュトン公衆衛生局長は、エンターテインメント業界の再開は「信じられないほど複雑で困難」であるが、「とても重要」でもあるとも述べています。

またリバプール大学のイアン・ブカン教授は「イベントの前後を問わず、陽性と判定された人の連絡先を追跡して検査するためのタイムリーなデータと迅速な対応が、潜在的な発生を抑制する鍵となる」と述べています。