ZZトップ(ZZ Top)の
ビリー・ギボンズ(Billy Gibbons / Billy F Gibbons)は、
ミニストリー(Ministry)のドラム・サウンドを盗んだことへの謝罪としてミニストリーの
アル・ジュールゲンセン(Al Jourgensen)をディナーに招待したことがあるそうです。ジュールゲンセンが英Classic Rock誌の最新インタビューの中で明かしています。
ジュールゲンセンによると、1990年に米テキサス州ヒューストンにあるナンバーズというナイトクラブで、サイドバンドの
リヴォルティング・コックス(Revolting Cocks)と一緒に演奏していた時、クラブのオーナーからビリー・ギボンズが会いたがっているという連絡を受けたそうです。
「彼は1934年製のマーキュリーに乗って、白いスーツを着てやってきた。俺とマイキー(スカッチャ/リヴォルティング・コックスのギタリスト)が車に乗ったら、びっくりしたよ。“真昼間に白いスーツを着て、ひげを生やしたビリー・ファッキング・ギボンズだ”ってね」。
ギボンズは、2人にファンであることを伝えました。
驚いた2人に彼は「君のやっていることが大好きだ。ディナーに招待したいんだけど」と言い、ギボンズは2人をイタリアンレストランに連れて行きました。2人はこれからどうなるのか信じられない様子だったという。
ジュールゲンセンは「なぜ俺らはここにいるんだ?」と彼に尋ねました。「すると彼はこう言った。“ディナーをおごらなければならないと思っているんだ。僕のキャリアは、ちょっと厳しいところを経験したけど、でも今はレコードが飛ぶように売れている。その理由は、プログラムされたドラムに切り替えたからで、ドラムのサンプルはすべてミニストリーとリヴォルティング・コックスの曲ものだったんだ”」
「俺たちはただびっくりした。まさにロックの神様のような瞬間だった。音楽業界にはエゴや弁護士がたくさんあるが、彼が“君たちのものを全部盗んだから、ディナーをおごるよ”と言ったのは、かなり度胸のあることだった。俺にはそれで十分だったんだ」
「そこのワインセラーには、5万ドル、10万ドルの価値があるボトルがあったんだけど、あの夜、俺たちはそれを飲みまくって泥酔した」
「ビリーがニューメキシコから大きな袋に入ったハッチ・チリを持ってきていたので、俺たちはバカ高いワインを飲みながら、チリを食べる競争をしていた。上品でない彼を一度だけ見た。彼は四つん這いになって全身にゲロを吐いていたよ」