Bob Wood - 80 years old and awesome
新しい研究によると、歌ったり、楽器を演奏することは、脳を認知症から守るのに役立つようです。研究者によると、音楽はアルツハイマー病の初期段階や軽度の認知障害を持つ患者の脳を活性化させるという。また音楽療法は患者の生活の質や気分を向上させる効果もあると言っています。
ピッツバーグ大学のリハビリテーション科学者であるJennie Dorrisらによる研究で、米国老年医学会誌(Journal of the American Geriatrics Society)に掲載されています。
この研究では、認知症や軽度認知障害の患者約500人を対象に、歌や楽器の演奏などの介入を行う前と後に、精神的な評価を行いました。音楽療法は30分から2時間で、週に1回から5回のペースで行われました。また研究中には、60代、70代、80代の高齢者を対象に、不安や抑うつの検査も行われました。
Dorrisは「音楽は、軽度認知障害または認知症の可能性のある高齢者の認知機能に大きな影響を及ぼしました」と報告し、「このような結果が出たことを嬉しく思います。聖歌隊で歌ったり、ドラムサークルで演奏したりするような音楽への参加は、安全で魅力的な活動です。私たちの研究では、認知機能の低下に直面している高齢者にとって重要な時期に、音楽は認知機能をサポートすることができることを示しています」と述べています。
65歳以上の5人に1人が軽度認知障害を患っており、アルツハイマー型認知症の発症リスクを高めると言われています。症状には、最近の出来事を忘れる、同じ質問を繰り返す、問題解決に苦労する、気が散りやすいなどがあります。今回の調査結果は、趣味を始めるなどライフスタイルを変えることで症状を改善できるということを裏付けています。
Dorrisはさらに以下のように述べています。
「音楽は、生活の質と気分をサポートすることが期待されています。音楽は、高齢者の認知機能という重要な結果にポジティブな影響を与えます」
「参加した軽度認知障害または認知症の可能性が高い高齢者の認知機能スコアは、参加しなかった高齢者と比較して統計的に有意に異なるという結果が得られました。この分析結果は、積極的な音楽活動がこの効果を引き出すための重要な要素であることを示しています。また個々の研究では、気分や生活の質に良い影響を与える可能性も示されました」
「世界中で認知症が増え続けている中、高齢者をサポートするための安価で安全な介入方法を見つけることは非常に重要です」
「積極的な音楽活動は、効果的な介入であることが示されています。このような活動をさらに発展させ、プログラムを広く提供することで、何百万人もの人々の認知的、感情的、社会的な幸福のために重要なサポートを提供できる可能性があります」