HOME > ニュース >

プレイリストを作った人物を特定するには、その中の3曲あれば十分だという 最新研究結果

2021/05/14 14:15掲載
メールで知らせる   このエントリーをはてなブックマークに追加  
listening to music
listening to music
新しい研究によると、プレイリストを作った人物を特定するには、その中の3曲あれば十分だという。研究者たちは「音楽は人を特徴づけるものであり、識別子にもなる」と説明し、AppleやSpotifyのような企業は、選曲によってユーザーについて多くのことを推測できると述べています。

イスラエルのテルアビブ大学の研究者たちによる実験。Telematics and Informatics誌に掲載されています。

このプロジェクトに参加したのは150人の大学生で、35人ずつの4つのグループに分かれました。研究者は参加者に、お気に入りのプレイリストにある3つの曲だけに基づいて、そのプレイリストを作った人物を特定するように依頼しました。

学生たちの音楽の好みは様々で、新旧のイスラエルの曲のほか、ビートルズ、ピンク・フロイド、ビヨンセ、アリアナ・グランデ、ケンドリック・ラマー、エミネムなどを聴いていました。

参加者は、研究チームが作成した複雑な数学モデルを使ってプレイリストを作った人物を特定。研究者たちは、結果は驚くべきものだったと述べています。

グループのメンバーは、音楽の選択だけで80〜100%の確率でチームメイトを特定することに成功しました。学生たちは研究前にはお互いのことをよく知りませんでした。

研究者はメディアリリースで以下のように述べています。

「音楽は人を特徴づけるものであり、識別子にもなる。音楽はGoogleやSpotifyのような企業に、これらのプラットフォームのユーザーである私たちについて、さらに詳細な情報を提供します。今日私たちが住んでいるデジタルの世界では、これらはプライバシー侵害に大きな影響を与えます。特に、人に関する情報は、全く予期しないソースから推測されるため、このような侵害に対する保護が欠けています。

YouTubeにアクセスすることは、普通の人にとっては無害な行為として認識されますが、今回の研究では、その人について多くのことが明らかになることがわかりました。一方で、この知識は人と人との架け橋として使用でき、将来的には人々の好きな音楽を利用した新しい診断方法や魅力的な介入プログラムの作成につながるかもしれません」