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英NTS Radioによる日本のジャズ特集 最終回「阿部薫SP」「スピリチュアル&フリージャズSP」がアーカイブ公開中

2021/05/11 12:20掲載
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NTS Radio - TUNE INTO JAPANESE JAZZ WEEK
NTS Radio - TUNE INTO JAPANESE JAZZ WEEK
英ロンドン拠点のネットラジオ局NTS Radioでは、多様性に満ちた日本のジャズ・シーンを1週間にわたって特集しました。最終日5月9日(日本時間5月10日)に配信された「阿部薫スペシャル」(約1時間)と「スピリチュアル&フリージャズ・スペシャル」(約2時間)がmixcloudにてアーカイブ公開中です。

「阿部薫スペシャル」では、70年代後半を代表する和ジャズ界の異端児・フリージャズプレイヤーの阿部薫に注目。最終回の「スピリチュアル&フリージャズ・スペシャル」でが、日本で誕生したスピリチュアル・フリージャズの名作を紹介。

今回のシリーズは、戦後の日本におけるジャズの幅広さを探る特集で、60年代後半のモーダル・サウンドから80年代のジャズ・フュージョンまで、日本のジャズ・ムーブメントのさまざまな要素を音で探ります。

<配信スケジュール>

■5月3日(月)※日本時間5月4日(火)午前4時〜
川崎燎スペシャル

初回は、川崎燎特集です。川崎燎は日本を代表するジャズフュージョン・ギタリストであり、作曲家、そしてフュージョンというジャンルを開拓した第一人者の一人として知られています。1960年代にはさまざまな日本のジャズバンドでプレイし、自身でもバンドを率いていました。1970年代初頭に渡米し、ニューヨークに居を構えながら、ギル・エヴァンスやチコ・ハミルトンなどのグループで活動。2000年以降はエストニアを拠点を移し、2020年に死去しました。今回は、川崎燎が手がけたいくつかの楽曲を2時間に渡りお届けします。



■5月4日(火)※日本時間5月5日(水)午前4時〜
Soul Bamboo

今回の「日本のジャズ」では、『Soul Bamboo』から垣間見る70年代と80年代に起きた日本のジャズフュージョン界におけるムーヴメントに注目していきます。この年代では、日本に古来から伝わる、尺八や琴といった楽器がジャズシーンに頻繁に用いられていました。今回は、こうした伝統的な日本の楽器を用いたジャズミュージシャン・山屋清、村岡実、山本邦山らの楽曲を中心にお届けします。



■5月5日(水)※日本時間5月6日(木)午前4時〜
スリー・ブラインド・マイス・スペシャル

今回はジャズレーベル『スリー・ブラインド・マイス』特集です。『スリー・ブラインド・マイス』は、藤井武らによって、日本の新進気鋭の演奏者たちを世に出すことを目指して1970年6月に設立された日本のジャズ専門レーベルで、時には「日本のBlue Note」と形容されることも。スタジオエンジニアのYoshihiko Kannariによる高いレコーディング技術や、美しいアートワークによって注目されてきました。
第3回となる今回は、『スリー・ブラインド・マイス』の鈴木勲、峰厚介、今田勝他さまざまなのアーティストの曲をお届けします



■5月6日(木)※日本時間5月7日(金)午前4時〜
ジャズ・フュージョン・スペシャル

ここ最近日本のジャズ・フュージョンは、YouTubeによるいくつかの名盤が再発見されたことをきっかけに、リバイバルブームが起きています。日本のジャズフュージョンプレイヤーたちは、シティポップよりもむしろシンセ的サウンドをトラディショナルなジャズと掛け合わせることで昇華させてきました。ジャズミュージシャン・深町純らは「Minimoog」や「Arp」といったシンセサイザーを用いて、いままでにないユニークなサウンドをつくり出しました。これからの時間は、そんなジャズ・フュージョンの傑作を紹介していきます。



■5月7日(金)※日本時間5月8日(土)午前4時〜
菊地雅章スペシャル

今回お届けする「日本のジャズ」は、日本のジャズピアニスト、キーボード奏者・菊地雅章です。菊地氏は1939年に東京で生まれ、若くして第二次世界大戦を経験し、戦後を生きた人物。ソニー・ロリンズ、マイルス・デイヴィス、マル・ウォルドロン、ジョー・ヘンダーソンらと共に活動しました。今回は彼の60年代後期から80年代中期の作品を楽曲を中心にお聞きください



■5月8日(土)※日本時間5月9日(日)午前4時〜
モーダル&バップ・スペシャル

今回のエピソードは日本のモード・ジャズを特集。福居良、本田竹広、Shintaro Quintetらが奏でる、重厚なピアノのサウンドが特徴的な60年代から80年代初期の楽曲を中心にお届けします



■5月9日(日)※日本時間5月10日(月)午前4時〜
1:阿部薫スペシャル

今回の「日本のジャズ」は70年代後半を代表する和ジャズ界の異端児・フリージャズプレイヤーの阿部薫に注目します。阿部氏の演奏スタイルはフリーを基盤とした激情型。その人生は波乱に満ちていました。17歳で高校を中退すると、ほぼ毎日のようにジャズクラブに入り浸り、数々の名作を残すと、29歳の若さでこの世を去ったのです。今回は彼の作品を通して、日本のジャズの最もエネルギッシュな時代を振り返っていきましょう。



2:スピリチュアル&フリージャズ・スペシャル

「日本のジャズ」最終回は、日本のスピリチュアル・フリージャズをご紹介します。1960年代初頭から1970年にかけて、フリージャズは和ジャズ界においても重要なポジションを獲得していきました。新しい音楽を模索し表現する場を確保することを目的に、東京に誕生した「New Jazz Hall」はその象徴的存在で、フリージャズの実験の場として、新人アーティストの交流の場としても機能していました。これからの2時間は、日本で誕生したフリージャズの名作たちをお届けします



番組ページ:
https://www.nts.live/incoming/japanese-jazz-week