【Update】ハードロックやヘヴィメタルを聴くと不健康な食事の選択につながる可能性がある　最新研究結果

メタルを聴くと太る？　英国のタブロイド紙デイリー・スターが「メタルは私たちを重くする-ラウドロックは脂肪分の多い食品を欲しがることにつながる（Metal Makes Us All Heavy ? Loud Rock Linked to Craving Fatty Foods）」と題した記事を掲載していると米サイトのLoudwireが指摘しています。

この記事はデイリー・スターのウェブサイトには掲載されていませんが、Loudwireによると、聴いている音楽が食べ物の選択を左右することがあり、ヘヴィな不協和音や歪みを特徴とする速くて大音量の音楽は、リスナーを興奮させ、脂肪分の多い食べ物を食べたくなるように誘惑するという。一方、落ち着いたクラシック音楽は、聴き手に節度ある賢明な選択を促すという。

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【Update：2021/05/12 10:17】
デイリー・スター紙が取り上げた研究の詳細が分かりました。この研究は、学術雑誌Appetiteにて発表されたものでした。以下のような研究でした（参考：サイトConsequence）

デンマークと中国で行われた研究によると、ハードロックやヘヴィメタルを聴くと、不健康な食事の選択につながる可能性があるという。

この研究は、学術雑誌Appetiteにて発表されたもので、中国からは114人、デンマークからは101人の計215人が参加しています。

研究者たちは、事前に行った調査に基づいて「健康的な曲」と「健康的でない曲」のサウンドトラックを作成。この「健康的でない曲」にはヘヴィメタルやハードロックが攻撃的なヒップホップなどとともに分類されていました。

参加者には同じ曲の2つのヴァージョンが提示されました。1つはジャジーなピアノ、遅いテンポ、メジャーキーによる「健康的」ヴァージョン、もう1つは歪んだギター、速いテンポ、シンバルを多用したドラム、マイナーキーによる「不健康的」ヴァージョンです。さらに、それぞれのサウンドスケープに効果音をかぶせ、「不健康な音」には都会の喧騒を、「健康な音」には心地よい海の波を加えました。

実験中、参加者の半分は「健康的な曲」を聴き、残りの半分は「健康的でない曲」を聴きました。

その結果、「健康的な曲」を聴いた人は、より健康的な食べ物を選ぶ傾向があり、「不健康な曲」を聴いた人は、より健康的ではない選択肢を選ぶ傾向がありました。

この研究では「健康的な音と健康的な食べ物の選択には因果関係がある」ことがわかったという。オーフス大学食品科学科の博士課程の学生で、本研究の筆頭著者であるDanni Peng-Liによると、特定の音は、味とは異なり、苦味や甘味を感じさせることが判明したという。

Peng-LiはThe Academic Timesに対し、「通常、私たちが食べ物について考えるとき、味や香り、そしてもちろん見た目について考えるでしょう。しかし、音は（研究対象として）過小評価されてきたと思います」

研究者たちは、不健康な音の忙しさが参加者の高次脳機能を低下させ、彼らの気をそらし、食べ物の選択を考えるのを難しくしていると結論付けています。

研究の詳細は以下のURLのページでご覧になれます。
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0195666321001719

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以下は、小さいですがデイリー・スター紙の記事のスクリーンショットです。