グラミー賞 「秘密の指名委員会」を排除 次のノミネートは投票メンバー全員によって選ばれると発表
2021/05/02 19:19掲載
Grammy Awards
グラミー賞を主催するレコーディング・アカデミーは、同賞が不正行為にさらされているという疑惑につながった「秘密の指名委員会」の終了を発表。
レコーディング・アカデミーは4月30日、2022年1月の次のグラミー賞のノミネートは、名前が明らかにされていない15〜30人の業界専門家からなる委員会ではなく、11,000人以上の投票メンバー全員によって選ばれると発表しています。
レコーディング・アカデミーは声明の中で、今回の変更は重要なものであり、「グラミー賞の規則とガイドラインが透明で公平なものであることを保証するため」に行われたと述べています。
グラミー賞のノミネート選考過程に不正があったという疑惑は、2020年初めにレコーディング・アカデミーの元最高経営責任者、デボラ・デュガンによって起こされた告訴で明らかになりました。
当時、レコーディング・アカデミーは、会員が関係のあるアーティストを後押しているというデュガンの主張を「断じて誤りであり、誤解を招くものであり、間違っている」と一蹴し、デュガンは後に解雇されました。
昨年、The Weekndは、自身のアルバム『After Hours』が批評家から絶賛され、2020年に最も売れた作品のひとつであるにもかかわらず、グラミー賞へのノミネートがゼロだったことを批判していました。The Weekndは昨年11月にツイッターで「グラミー賞は腐敗したままだ。僕と僕のファン、そして業界に透明性を与える義務がある」とツイートしていました。
2021年のグラミー賞から締め出された米国のポップスター、ホールジーも昨年、ノミネートのプロセスを「とらえどころがない」とし、「さらなる透明性や改革を期待している」と述べていました。
また、レコーディング・アカデミーは同日、新たに2つのグラミー賞カテゴリー(最優秀グローバル・ミュージック・パフォーマンス賞、最優秀ラテン・アーバン・ミュージック・アルバム賞)を追加し、グラミー賞の総数は86になるとも発表しています