フランク・ザッパの息子ドゥイージル　エディ・ヴァン・ヘイレンとの逸話を語る

フランク・ザッパ（Frank Zappa）の息子ドゥイージル・ザッパ（Dweezil Zappa）はエディ・ヴァン・ヘイレン（Eddie Van Halen）との長年の交流についてギブソンTVのインタビューの中で語っています。ドゥイージルによると、父親のフランクが亡くなった時、最初にドゥイージルに電話をかけてきたのはエディでした。ドゥイージルはこれがエディとの思い出で最も特別だと思っていると述べています。

ドゥイージルはまず、エディに初めて会った時のことを語っています。

「俺は12歳で、ギターを弾いていたのはせいぜい7、8、9ヶ月くらいだった。フェア・ウォーニングとヴァン・ヘイレンしか聴いていなかった。繰り返し聴いていたんだ。

ある日、電話が鳴った。母が電話に出るとエドワード・ヴァン・ヘイレンと名乗る男だった。父が電話に出て、数分間話した後、15分後に彼は家に来た。本物のエディ・ヴァン・ヘイレンだった。階段の下の方に照明があったんだけど、彼はギターを持ってバックライトを当てられて階段を上って来た。僕にとっては、スモークマシンの中でバックライトに照らされて“Mean Street”を演奏した後のような光景だった」

その後、エディとフランクはジャム・セッションを行います。

ドゥイージルは「彼のことはよく聴いていたけど、近くで見たことがなかった。実際にどうやって演奏しているのか、どこで弾いているのか、どんな弦で弾いているのか、それが心に焼き付い素晴らしい瞬間だった。彼の演奏を絶対に忘れることはないだろう」と話しています。

数週間後、ドゥイージルが学校のショーで演奏する準備をしていた時、エディがサウンドチェックのために現れます。ちょうど、彼と12歳の友人たちがヴァン・ヘイレンの「Runnin’ with the Devil」を演奏している時でした。

「コードを一つ間違えただけでなく、ギターの調子も合っていなかった」とドゥイージルは振り返ります。

その後、エディは車で家に帰り、クレイマー・ギターを持って戻ってきました。このクレイマー・ギターは、ドゥイージルがこの物語を語るインタビューの中で彼が手に持っているものです。

「彼はそのギターを持ってきて、僕に渡して“弾き方が間違ってるぞ”って言いました。彼は僕の後ろに立って、子供たちと一緒にカウントして、ピックをスライドさせて、全部やったんだ。最高にクレイジーな体験でした」

翌日、「彼に電話してお礼を言いました。“ギターをどうしますか？”って言ったら“いや、そのギターは持っていい”って言われたんだ」

ドゥイージルは、エディとの思い出で最も特別だと思っていることは？とインタビュアーに尋ねられると

「エドは父が亡くなった時、最初に電話をくれた」「自分のために何かをしてくれる友人がいる、それは重要なことだよ。でも、朝の5時15分くらいに最初に電話をくれたのが彼だったのは予想外だった。“僕に何かできることがあるかい？”」

ドゥイージルはエディについて「彼は、その瞬間にインスピレーションを得て、何かを成し遂げようとする人でした。それがすぐにやらなければならないなら、彼はそうするだろう。それは素晴らしい資質だと思うし、僕自身もそこから学びました。インスピレーションがあって、A地点からB地点まで行けると分かっているなら、時間を無駄にする必要はない。なぜ今すぐにやらないのか？」と話しています。