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ヴァン・ヘイレン「Hot for Teacher」の未発表ヴァージョンについて発掘したエンジニアが語る

2020/11/03 15:21掲載
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Van Halen
Van Halen
ヴァン・ヘイレン(Van Halen)の「Hot for Teacher」には、歌詞が異なり、エディ・ヴァン・ヘイレン(Eddie Van Halen)がベースとギターで自身とデュエットしている未発表ヴァージョンがあります。15年前にこのヴァージョンを発掘したエンジニアのブライアン・ケヒューはSunset Sound Recordersの新たなインタビューの中で語っています。

この未発表ヴァージョンは、ヴァン・ヘイレンのスタジオ・アルバムの拡大版再発のための資料を探すために、ワーナー・ブラザーズのアーカイブをふるいにかけるよう依頼されたブライアン・ケヒューによって、CD4枚分に相当する“リリース可能な素材”と共に発掘されました。

ブライアンはSunset Sound Recordersの新たなインタビューの中で

「“Hot for Teacher”の歌詞は全部違うものになっています」「デイヴ(デイヴィッド・リー・ロス)のオリジナル・ヴォーカルには違う歌詞があったんだ。エディはベースも弾いているしね。奇妙なものだよ。イントロのギター・パートで、彼はベースを倍にしたんだ。でもたぶん、ライヴでは演奏できなかったから、レコードには収録されなかったんだろうね。でも、実際のレコードにはエドのベース・トラックは残っていたんだ」

「(デイヴの初ソロアルバム『Eat 'Em and Smile』の)“Shy Boy”を聴いたことがあるなら...彼らはまさにそのようなアイディアを持っていたんだ」「ベースとギターを倍増してオクターブでお互いにタッピングするというアイデアは、まさにエディが“Hot for Teacher”でやってみたことだよ」

と話しています。

この頃、ヴァン・ヘイレンは、2012年にデイヴとリユニオンしたスタジオ・アルバム『A Different Kind of Truth』の制作に取り組んでいました。

15年前に発掘した楽曲が未だに一般の人の耳に届かないのはなぜかと尋ねられたブライアンは、タイミングが悪かったと答えています。

「当時、サミー・ヘイガーがグループにいたので、デイヴと一緒に何かを宣伝するのはタイミングが悪かったんだ。デイヴがバンドに戻ってきた時には、今度は“今は新しいアルバムが必要だ、新しいライヴ・レコードが必要だ”と言っていたので、過去のものや古いものを宣伝するタイミングではなかったんだ。いつかどこかでその時が来ると思うよ」

ブライアンが発見した音源には、1977年にサンセット・サウンドで録音した初期のものから、1983年にエディの5150スタジオで録音された『1984』のレコーディングまでさかのぼることができます。「Hot for Teacher」や「Little Dreamer」の未発表ヴァージョンに加えて、長い間ブートレグで出回っていた「Bring on the Girls」や「Voodoo Queen」などのデモ第一世代ヴァージョンも含まれているという。

これらは4枚のCDにまとめられたそうで、ブライアンは「(ワーナー・ブラザーズが)いろいろな人に向けてセットを作ったのは知っています。([ドラマーの)アレックス(・ヴァン・ヘイレン)に渡したことは知っているし、エディが受け取ったかどうかは知らないが、数年後、エドの友人の一人が僕に電話をしてきて“まだそのテープを持ってる?”と言われたよ」