キャバレー・ヴォルテール(Cabaret Voltaire) が26年ぶりのスタジオ・アルバム『Shadow of Fear』を11月20日発売。リリース元は海外はMute、日本はTraffic。
スタジオ・アルバムのリリースは1994年の『The Conversation』以来。キャバレー・ヴォルテールは現在、
リチャード・H・カーク(Richard H. Kirk) のソロ・プロジェクトとなっており、新作はソロ・プロジェクトとしてリリースされる初のアルバムです。
新作から新曲「Vasto」が聴けます
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以下、日本盤インフォメーションより
キャバレー・ヴォルーテル──通称キャブスは、エレクトロニック、ポスト・パンクやインダストリアル・ミュージック・シーンにおいて未だに他の追随を許さない、常に時代の先をいくバンドであり、このニュー・アルバムでも同様の進化を遂げている。テクノ、ダブ、ハウス、70年代のドイツ音楽や斬り刻まれたヴォーカル・サンプルを挿入した難解な作品まで網羅されており、新境地に達しているエレクトロニック・ミュージックの歴史を最初から辿っていくようなアルバムとなっている。 「アルバムの制作が終わったのと同時に、この天変地異(コロナ禍)が飛び込んできたんだ」とリチャード・H・カークが語る。「『シャドー・オブ・フィアー』(恐怖の影)というタイトルは計らずも的を得たタイトルだと思う。全てのヴォーカルはこの社会的パニックが起こる前に録音し終わっていたから、現在の状況が私の行動に影響することはなかったが、私が生来持っている分裂症気味の性格のせいで、作品の中に変なことや現在の情勢をとらえるようなヒントが何か見えるかもしれない」。しかしながらリチャード・H・カークの作品によくあるように、具体的な意味やストーリーは実際に言葉として紡がれているものよりよほど意味をもって伝えられている。「シュールレアリズムは常にキャバレー・ヴォルテールにとって重要なことだったし、それはいまだにそうなんだ」 ことの始まりは、2014年ベルリンのアトナル・フェステイヴァルで行われたキャバレー・ヴォルテールの12年振りのライヴであり、このバンドの新章が始まったのだった。「復帰するにあたっての理念は後ろを振り向かない、ということだった」と語るのはリチャード・H・カーク。「通常のルールを当てはめない、21世紀に向けて何かを行う、過去の素材は使わない」 ここ数年間にわたり、Muteから様々なカタログがリリースされている間、リチャード・H・カークは特定のフェスやコンサートでヨーロッパ中を駆け回り、これからのキャバレー・ヴォルテールのサウンドを形作っていった。「様々な楽曲をライヴ・パフォーマンスを通して作り始めていった」と彼が語る。「曲の元となるのは全くの素材ネタそのもので荒削りなものだった。ライヴに訪れるときには、毎回何かフレッシュな曲を作りたいと思っていたんだ」。 これはキャバレー・ヴォルテールの新章へ向けた新しい音楽なのである。「このバンドの過去の作品に関して人々が称賛してくれるのは嬉しいよ」と語るリチャード・H・カーク。「だけれども、そこに安住するのは危険だね」
■『Shadow of Fear』
1. Be Free
2. The Power (Of Their Knowledge)
3. Night Of The Jackal
4. Microscopic Flesh Fragment
5. Papa Nine Zero Delta United
6. Universal Energy
7. Vasto
8. What’s Goin’ On