NHK『ザ・ヒューマン「世界中で愛される絵本作家 クリス・ヴァン・オールズバーグ」』(c)NHK
村上春樹もほれ込んだ、不思議なワクワクドキドキの世界。絵本作家クリス・ヴァン・オールズバーグの創作過程に密着したNHKドキュメンタリー『ザ・ヒューマン「世界中で愛される絵本作家 クリス・ヴァン・オールズバーグ」』がNHK BS1で12月21日(土)に放送されます。作家本人の朗読も交え、不思議な魅力に迫ります。
■『ザ・ヒューマン「世界中で愛される絵本作家 クリス・ヴァン・オールズバーグ」』
NHK BS1 12月21日(土)午後10時00分〜 午後10時50分
想像力の翼で空想と現実を行きかうと世界は一変!村上春樹もほれ込んだ、不思議なワクワクドキドキの世界。その創作過程に密着。「ポーラー・エクスプレス」を本人が朗読!
独特の陰影のある絵、奇想天外なストーリー…、映画「ジュマンジ」や「ポーラー・エクスプレス」で知られる絵本作家クリス・ヴァン・オールズバーグ。日本では村上春樹がほれ込み、ほぼ全作品を翻訳。そのユニークな作品はどうやって生まれるのか、秘密の一端を垣間見れるのが夜、寝室でのメモ書き。思いついたアイディアを書きとめ、そのメモから物語をつむいでいく創作過程に密着。作家本人の朗読も交え、不思議な魅力に迫る。
<番組スタッフから>
【シリーズ コンセプト】
先の見えない混沌の時代だからこそ、人間の確かな息づかいを深く見つめ直すー。この新番組は、様々なジャンルで新たな世界を切り開こうとする〔ヒューマン〕たちの、心揺さぶられる生き様を描く本格派ヒューマンドキュメンタリーです。
激動する時代の中で、新しい一歩を踏み出そうとする人。常識を覆す発想で、未踏の世界を切り開く人。心の傷跡を抱きしめながら、他の誰かの力になろうとする人・・・。主人公たちの願いや挑戦、葛藤に深く迫り、リアルな生き様を見つめます。BS1ならではの挑戦的で、心に刺さるドキュメンタリーをお届けします。
(番組プロデューサー)
【第2回 世界中が愛した絵本作家 クリス・ヴァン・オールズバーグ】
「番組を企画したきっかけ」
この番組を企画したきっかけは、「村上春樹」です。以前、村上春樹さんとお仕事をご一緒させて頂いてから、村上さんが絵本の翻訳も数多くされていることを知りました。その中でも特に僕の目を引いた作品が、不思議な・・・というか、映画の一場面のようなアングルの絵と、最後にドキッとさせられる物語で綴られている絵本たちでした。その絵本の作者は、クリス・ヴァン・オールズバーグという名の絵本作家でした。いつか、この人のドキュメンタリーを作りたい・・・というか、この人に会ってみたいという思いを温めていたところ、「ザ・ヒューマン」という番組が始まるという情報を知り、提案させて頂きました。
「制作でこだわった点、苦労した点」
何よりも、クリス・ヴァン・オールズバーグさんの醸し出す独特の空気感、存在感、世界観を、崩さずに、そして如何に伝えることが出来るかだけを考えて制作していました。彼の魅力の100分の1も伝えられていないと思いますが、撮影中は、クリスさんが僕の無茶なお願いも楽しんで協力してくれたので、何となくクリスさんの人となりを垣間見られるものができたのではと思っています。苦労したのは、勿論・・・モノローグです。何と言っても、絵も素晴らしいが、物語のセンスが素晴らしいクリスさんに、このモノローグを読んでください・・・というのは、相当の勇気が必要でした。撮影最終日、「なるほどね・・・」と言いながら読んでくれたクリスさんに感謝します。
「取材をする中で印象に残った言葉」
様々な言葉が僕の心に残っています。クリスさんは、やはり言葉を紡ぎ出す芸術家であると思います。その中で、特にこの言葉というのを思い浮かべると・・・
「私には、先に作品の完成イメージがある。十分な時間をかけて取り組めば、自分の頭の中だけで存在しているものを現実のものに出来ると分かっている。作品には、時間を閉じ込めることが出来る。だから、私はいつも、鉛筆を前後に動かすことに少し飽きても、モチベーションや閃きは失わない。それを続けていけば完成品を見ることができ、そこに充足感が待っていることを知っているから。」
同じモノづくりの人間として、深く心に残りました。
(ソリッドジャム 久保田 直)
番組ページ(予告映像あり):
https://www4.nhk.or.jp/P6137/x/2019-12-21/11/30287/2420548/