HOME > ニュース >

フランスの国民的シャンソン歌手 シャルル・アズナヴールが死去

2018/10/01 22:01掲載
メールで知らせる   このエントリーをはてなブックマークに追加  
Charles Aznavour
Charles Aznavour
英BBCやフランスのLe Pointによれば、フランスの国民的シャンソン歌手、シャルル・アズナヴール(Charles Aznavour)が死去。シャルルの広報担当者が明らかにしています。94歳でした。

<プロフィール>

シャルル・アズナヴールは1924年5月22日フランス・パリ生まれ。60年代から70年代にかけて日本で起こった “シャンソン・ブーム”の代表曲「帰り来ぬ青春」は美しく悲哀に満ちたメロディーに素晴らしい訳詞がつく事によって、歌詞の意味、メロディー全てが時代のムードに一致し大ヒットする。他にも「ラ・ボエーム」「哀しみのヴェニス」「世界の果て」「コメディアン」「イザベル」など多くの曲に日本語の訳詞がつき、多くの日本人シンガーによって歌い継がれていく事になる。

父はグルジア系、母はアルメニア系移民の両親の元で育ち、9歳頃から家族の経営するレストランなどで姉と共に舞台に立った。1946年エディット・ピアフに認められ本格的に歌い始める。その後、当時ピアニストであったポール・モーリアをアレンジャーに迎え数々のヒット・ソングを生む。ポール・モーリア夫人によると、アズナヴールがアレンジャーを探していた際、候補者は超多忙のクインシー・ジョーンズ、ミシェル・ルグラン、そして当時若手ピアニストのポール・モーリアの3人であった。アズナヴールはポールを選び、ここから2人の交流が始まり、アズナヴールの楽曲でポールがアレンジを手がけた数は130曲に及ぶ。

失恋や人生の悲哀を歌う彼の曲は、彼自身が英語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、ドイツ語など外国語で歌う事により本国フランスのみならず世界中でヒットし、世界で最も有名なフランス人シンガーの1人になる。ライザ・ミネリ、プラシド・ドミンゴなど、彼の作品を歌った外国のシンガーも多い。シルヴィ・バルタンのヒット曲「アイドルを探せ」、エルヴィス・コステロによって有名になった映画「ノッティングヒルの恋人」の主題歌「She」などもアズナヴールの作品だ。

俳優としても大いに活躍し、フランソワ・トリュフォーのヌーヴェルヴァーグ映画の名作「ピアニストを撃て」などに60本以上の映画に出演している。

また、2017年8月には、80年以上にも及ぶ芸能活動の功績が讃えられ、ハリウッドの殿堂入りを果たし「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェイム」で星形のプレートが披露されている

(シャルル・アズナヴール「生誕94周年 特別記念 来日コンサート」より)