表紙特集はピアノ・トリオ作『サー,』を完成させたデビッド・マシューズ、スティーブ・ガッド、エディ・ゴメスの三巨匠。『JAZZ JAPAN Vol.95』が6月22日発売。ジャズと劇伴(サウンドトラック)の魅力を特集した「劇伴で聴くJAZZ」(ジャズ・サウンドトラック・アルバム100選も)や「ロバート・グラスパーから届いた3つのNEWS」も掲載
●YOUNG GUITAR 2018年8月号増刊
『JAZZ JAPAN Vol.95』
A4変型判/176頁/定価1,030円(税込)/6月22日発売
■DAVID MATTHEWS,EDDIE GOMEZ,STEVE GADD
三巨匠が辿り着いた自然体の境地
デビッド・マシューズがマンハッタン・ジャズ・クインテットの初期のメンバー、スティーブ・ガッド、エディ・ゴメスとともに録音したピアノ・トリオ作『サー,』が完成した。「事前に何のプランも立てずにスポンティニアスでナチュラルで…いうなれば、せせらぎを葉っぱが流れていくような、そういう音楽にしたい」というプロデューサーの言葉通り、この作品には武士道における「一切の煩悶葛藤を超越した自然体の境地をもって理想とする」に通じる境地がある。そんなピアノ・トリオはいかにして生まれたのかを聞いた。
■劇伴で聴くJAZZ
ジャズ・サウンドトラック名盤100選
無声映画から音声の入るトーキー(発声映画)で初の長編映画『ジャズ・シンガー』が公開されたのが1927年。翌28年にはフィルムに音声が併録されるサウンドトラック方式が生まれる。本格的なトーキーのテーマがジャズ・シンガーだったことからも分かるように、ジャズがポップスの第一線にいた時代と、音声や音楽が映画で重視された時代はオーバーラップしている。ビバップ爛熟期以降のジャズはポップスの第一線から退くが、ハリウッド作品(ウエスト・コースト・ジャズ)、ヌーヴェルヴァーグ、ニュー・シネマなどにも用いられた。こうして長い歴史の中で愛され続けきたジャズと劇伴(サウンドトラック)の魅力を今回は特集した。第1部は映画とジャズの私的エッセイ、第2部はジャズ・サウンドトラック・アルバム100選である。
■ロバート・グラスパーから届いた3つのNEWS
1.R+R=NOW
2.Blue Note Records:Beyond the Notes
3.17th TOKYO JAZZ FESTIVAL
ジャズに新たなサウンドと価値観をもたらしたロバート・グラスパーから3つのニュースが届けられた。一つはトリオとエクスペリメントに代わるR+R=NOWのデビュー作『コラージカリー・スピーキング』。二つ目はブルーノート・レコードのドキュメンタリー映画『ブルーノート・レコーズ:ビヨンド・ザ・ノーツ』のワールド・プレミア。三つ目は「第17回 東京JAZZ」への出演だ。これらのニュースをグラスパーと親しい中島里佳氏のリポートによって紹介する。
■テクニクス 伝説の名レコード・プレーヤーが復活
SL-1000R,SP-10R
世界初のダイレクト・ドライブ方式を採用し、オーディオ史を塗り替えた歴史的アナログ・レコード・プレーヤー「SP-10」。その伝説の名機が復活すると聞いて居ても立っても居られないレコード・マニアは多いはず。そう,オーディオ評論家の林正儀氏も熱烈なSP-10ファンの一人だ。そこで今回は林氏に登場いただき、彼の愛聴するジャズ名盤とともに、新たな伝説を担う最新鋭ターンテーブルの圧倒的なメカニズムと機能、その音の実力を徹底解剖してもらった。
■全国ジャズ・フェスティバル&ストリート・ガイド Part1
インペリアル ジャズ 2018 第17回東京JAZZ サッポロ・シティ・ジャズ2018〜夏 南郷サマージャズフェスティバル2018 イルマ・サマージャズ2018 '18横浜旭ジャズまつり UENO JAZZ INN '18 第50回サマージャズ ほか
■インタビュー:山下洋輔 マホガニー オルガン オールスターズ イザベラ・ラングレン ほか