NHK「坂本龍一 音が溢(あふ)れる世界で」 (c)NHK
坂本龍一のドキュメンタリー『BS1スペシャル「坂本龍一 音が溢(あふ)れる世界で」』が再放送決定。NHK BS1で2018年1月2日(火)放送予定。
●BS1スペシャル「坂本龍一 音が溢(あふ)れる世界で」
初回:NHK BS1 2017年6月23日
再放送:NHK BS1 2018年1月2日(火)午前11:00〜
音楽家の坂本龍一さんが、8年ぶりにソロアルバムを発表した。「async」=「同期しない」というタイトルの新譜は、自然の音や雑踏の音、さまざまな言語の朗読などを取り込み、一つの音楽の中に共存させた作品だ。坂本龍一が、今の時代に何を伝えようとしているのか。今回のアルバムに込められた思いを、NYのスタジオでの仕事の様子や日本での活動の様子なども交えつつ、武田真一アナウンサーがロングインタビューで読み解く
【出演】音楽家…坂本龍一,【きき手】武田真一
<番組スタッフから>
【どんな番組ですか?】
世界の音楽シーンに影響を与え続けている音楽家・坂本龍一さん(65)が、ことし3月に8年ぶりとなるソロアルバム「async」を発表しました。自身のがん闘病や、東日本大震災の後初めてとなる最新作に、多くの注目が寄せられています。
最新作「async」にはどのような思いを込めたのか。「クローズアップ現代+」でおなじみの武田真一アナウンサーがロングインタビューで解き明かす番組です。
また、カメラは20年来の活動拠点であるNYや、坂本さんと東北の子どもたちのオーケストラによる泊まり込みの練習に独占密着。これまでNY同時多発テロや福島第一原発の事故などと向き合い、社会に向けたメッセージを発してきた坂本さんが、今の世界をどう見つめ、何を感じているのか、率直な想いを尋ねます。
【番組の見どころは?】
最新作のタイトルは「async」=「同期しない」という意味の単語です。今回のアルバムづくりにおいて、坂本さんは、雨音など自然が生み出す音や日常に溢れる雑踏の音などを自ら探し求め、録音しました。世界に溢れる様々な音の中に固有の響きやリズムを見出し、一つの音楽の中に共存させようと試みたのです。
そうして完成した「同期しない音楽」とは一体どんな音楽なのか?
坂本さんが「同期しない音楽」で目指す世界は、一体どんな世界なのか?
その答えは番組で。ぜひ、テレビのボリュームを少し大きくしてどんな“音”が聞こえるのかご注目ください。
【この番組を企画したきっかけは?】
坂本龍一さんに初めてお会いしたのは2016年のクリスマスイブ、ちょうど最新作「async」の制作が大詰めを迎えている頃でした。制作中、坂本さんが「好きすぎて誰にも聴かせたくない」と呟いたという最新作。どんな想いを込め、どんな音楽を紡いだのか。許されるならば、時間を気にせずたっぷりインタビューさせて頂きたいと願っていました。高校時代からパンクやロックなど音楽を愛し続けている武田真一アナウンサー、YMO時代から坂本さんの音楽を聞き込み続けてきた記者など、想いを同じくするチームが連携して取材を進め、今回の番組が実現しました。
【見てくださる方に一言】
坂本さんが今回生み出した音楽は、つい口ずさみたくなるようなメロディーのある音楽や、歌詞など「言葉」でメッセージを訴えかけてくる音楽とは一線を画した音楽です。でも、だからこそ…
「最近なんだか言いたいことが言えなくなった」
「人と同じでなければいけない気がする」
「一度きりの人生、自分がどう生きるべきか悩ましい」
そんな思いを抱えたことのあるあなたの心に、じんわりと染みわたるのではないでしょうか。
6月23日、金曜日の夜。
坂本さんの言葉と音楽に、ぜひ耳を傾けてみてください。
せわしない一週間で凝り固まった心が、きっとほどけるはずです。
(番組ディレクター 飛田 陽子)