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気軽にロックの歩みを一望できるロック入門書『ロック史』(北中正和 著)が発売

2017/09/21 16:58掲載
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ロック史 / 北中正和
ロック史 / 北中正和
20世紀半ばに誕生したロックは、なぜ若者の心を捉え、発展していったのか。その歩みを丹念に追うロック入門書『ロック史』(北中正和 著)がリットーミュージックの立東舎文庫から10月20日発売。気軽にロックの歩みを一望できる、音楽愛に満ちた入門書
●『ロック史』

著:北中 正和
定価:972円(本体900円+税)
仕様:文庫 / 320ページ
発売日:2017.10.20
ISBN:9784845631292

20世紀半ばに誕生したロックは、なぜ若者の心を捉え、発展していったのか。本書は、その歩みを丹念に追う「ロック入門書」です。しかし同時に、「音楽の変化も知りたいし、ミュージシャンの過激なエピソードものぞきたいし、レコード産業の裏側も見たいし、ロックを生んだアメリカ社会にも首をつっこみたい」という著者の思いそのままに、ロックを取り巻くさまざまな事柄にも触れている「欲ばりな本」でもあります。

ガイドとして未知のアーティストを見つけるのはもちろん、アーティストの意外なエピソードに驚くのもよし、音楽産業の変化を学ぶもよし、音楽を生み出した社会背景を知るもよし。ロックの歴史からは、さまざまなことが見えてくるはずです。

【目次】
■1. ロックンロールの誕生
熱狂と非難の中で──エルヴィスの登場
ロックンロールは、どこからどうして生れたか
歌より、誰がうたうかが問題だ
ルーツのひとつ、ブルース
レイス・レコードからR&Bに
カントリー&ウェスタンの黄金時代
「ロック・アラウンド・ザ・クロック」の大ヒット
エルヴィスの中で、黒人音楽と白人音楽は一体となった

■2. 反抗のエネルギー
ロックンロールの共通項
ロックの詩人、チャック・ベリー
「ぼく自身が生きた炎なんだ」
豊かな生活に背を向けたビート族
『乱暴者』『理由なき反抗』の青春
反逆のヒーローDJ、アラン・フリード
保守層の反発を買った黒人音楽への肩入れ
新しい消費者の出現
インディ・レーベルの活躍
45回転レコードの普及

■3. アメリカン・グラフィティ』の時代
なぜ一九五〇年代のヒット曲を使ったのか
ティーン・アイドルの全盛期
ロックンロールが死んだ年
オールディーズ・バット・グッディーズ
プロデューサーやソングライターの台頭
キャロル・キング、ニール・セダカら都会派の活躍
億万長者になったプロデューサー
「恋やセックス以外にも重要なものがあるんだ」
答は風に吹かれている

■4. ビートルズ・ブームとソウルの誕生
緊張気味のビートルズを待っていたもの
ビッグ・スターは辺境の地から生まれた
ビートルズの発見者、ブライアン・エプスタイン
ビートルズの宣伝作戦
一位から五位までが、すべてビートルズの曲に
〝反抗〟を売り物にしたローリング・ストーンズ
人の数だけ、ソウルの定義はある
新しい黒人のイメージを作ったモータウン
「黒人であることに誇りを持て」

■5. ウッドストック・ネーション
ボブ・ディラン、フォーク・ロックに転身
「サンフランシスコに行くときは......」
ロックンロールからロックへ
ライヴ活動を停止したビートルズ
「愛こそはすべて」
ウッドストック・フェスティヴァルの熱狂
次第に明らかになった〝ユートピア〟
巨大化への道を歩み始めたロック・ビジネス
〝三十歳以上の人間を信用するな〟

■6. ロックの成熟
次から次にヒーローは死んだ
「わたしの手の届くところにいてちょうだい」
「火と雨」の混乱をくぐりぬけて
伝統の再発見としてのカントリー・ロック
イギリスのロックの新しい展開
クールで都会感覚のグラム・ロック
黒人音楽の行方を占うヒット曲
ファンクのスーパースター
音のないタイトル曲「暴動」
クロスオーヴァーで、ロックは大人のものに
ロックはエンターテインメントの主流に
多彩な女性ロック歌手の登場
ディスコ・ブームを作った『サタデー・ナイト・フィーヴァー』
ロックと政治・社会問題
誰もがスーパースターになればいいのか

■7. パンクとレゲエ
パンクはアメリカで生まれた
きわどい演出が人気を呼んだ、セックス・ピストルズ
〝オレは暴動が欲しい〟
「決してロック・エスタブリッシュメントにならない」
レゲエの誕生
パンクとレゲエの交流
ニュー・ウェイヴとシンセサイザー
新しいタイプのインディ・レーベル
「いきのいい音楽を即レコードにする」
アメリカの不振の中で
パンクの手袋は完全に裏返った

■8. マルチ・メディア時代のロック
スーパースターの誕生を助けたMTV
「テレビ・ベイビーの感覚に訴えよ」
黒人ミュージシャンの活躍
バンドと聴衆を結ぶもの

■9. 世界音楽の中のロック
インディ・ロックの商業性
ヒップホップの変化と多様化
ダンス・ミュージックとロック
世界史の転換とワールド・ミュージック
社会の変化が音楽のリズムを変える

付録:参考音源リスト

<著者について>
北中 正和(きたなか まさかず)

1946年奈良市生まれ。京都大学理学部卒。音楽評論家。東京音楽大学非常勤講師。JASPM、MPCJ会員。新聞、雑誌、放送、ウェブ他で音楽を研究・紹介・評論している。ウェブマガジン『ERIS』編集協力。『にほんのうた』『毎日ワールド・ミュージック』『事典 世界音楽の本』など編著書多数。2000年から2012年までNHKFM「ワールド・ミュージック・タイム」DJをつとめた。