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フランス電子音楽界の巨匠ピエール・アンリが死去

2017/07/07 00:35掲載
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Pierre Henry
Pierre Henry
フランスの新聞ル・モンドによれば、フランス電子音楽界の巨匠ピエール・アンリ(Pierre Henry)が7月5日、パリの病院で死去。89歳でした。電子音楽の一分野であるミュジック・コンクレートの先駆者のひとり。





●ピエール・アンリ(wikipediaより)

10歳でパリ国立高等音楽院に入学し、パーカッションクラスとエクリチュールクラスに在籍。ナディア・ブーランジェに作曲を、オリヴィエ・メシアンに和声を、フェリックス・パッセロヌにピアノとパーカッションを師事した。1949年から1958年まで、フランス国営放送局にシェフェールが併設した「クラブ・デセー」に務める。1950年にシェフェールと《ひとりの男のための交響曲 Symphonie pour un homme seul 》を共作、これは後にモーリス・ベジャールの振付けでバレエ音楽に使われた。このミュジック・コンクレートの処女作は、1952年の短編映画「占星術または生の鏡 Astrologie ou le miroir de la vie 」にも使われている。アンリはほかにも数々の映画音楽やバレエ音楽を手懸けている。アンリの作品の中で最も有名なのは、1967年の実験的なアルバム『現在のためのミサ Messe pour le temps présent 』であり、その収録曲のいくつかにモーリス・ベジャールが振付けた。
アンリの作品は現代の大衆文化に影響を与えており、テレビ番組「フューチュラマ」のテーマ曲は、アンリの《サイケ・ロック "Psyché Rock" 》(1967年)に触発されている。
1970年には、イギリスのロック・バンド、スプーキー・トゥースとの共演盤『セレモニー Ceremony 』を発表。