『レコード・コレクターズ7月号』の特集は「追悼 チャック・ベリー」。チャック・ベリーの歩みと重層的な作品の魅力に迫ります。またロジャー・ウォーターズとヴァレリー・カーターの特集もあり。6月15日発売。
●『レコード・コレクターズ2017年7月号』
【特集】 追悼 チャック・ベリー
ロックンロールの先駆者、チャック・ベリーの約40年ぶりの新作が発表されるというニュースからまもなく、訃報が伝えられたのは3月のことでした。「ジョニー・B・グッド」に代表される名曲の数々は、1960年代以降の“ロックの礎"として大物アーティストによるカヴァーも枚挙にいとまなく、この50年以上、忘れられたことはありません。1955年にデビューしたチャック・ベリーの歩みと、重層的な作品の魅力に迫ります。
■ Brown Eyed Handsome Man──スタイリッシュでフォトジェニックだった巨人を偲んで
■ 人種の枠を超えたティーンの仮想コミュニティに向けて発信される新しい音楽(佐野ひろし)
■ ロックンロールというフォーマットは、チャック・ベリーが作ったものなんだよね(萩原健太×湯浅学)
■ 独自のグルーヴに不可欠なチャック・ベリー風ボトム・リフの奥深い世界(寺田正典)
■ “ティーンエイジャー"に僕らの物語を与えた天才詩人(五十嵐正)
■ チャック・ベリーの名曲10選(青山陽一、犬伏功、宇田和弘、松永良平、安田謙一)
■ チャック・ベリー・ディスコグラフィー
シングル(平野孝則)
オリジナル・アルバム(小出斉)
主な編集アルバム(小出斉)
映像作品(赤岩和美)
【特集】 ロジャー・ウォーターズ
初期のバンドの象徴だったシド・バレット脱退後、ピンク・フロイドの方向性に多大な影響を与えたロジャー・ウォーターズは、その集大成でもあった傑作『ザ・ウォール』に代表されるコンセプト重視の作品の延長上に自身のソロ・アーティストとしてのキャリアを展開します。常に社会に目を向け、その欺瞞に対する激しい怒りをモチヴェーションとしてきた彼が、この2017年に25年ぶりのアルバム『イズ・ディス・ザ・ライフ・ウィ・リアリー・ウォント?』を発表したのは当然のことなのかもしれません。待望の新作を軸に、彼の来歴や作品を再検証します。
■ 緻密なコンセプトを打ち出し社会と対峙した魂のゆくえ(松井巧)
■ 重みと有効性が増したウォーターズ流のメッセージ・ロック(小山哲人)
■ その衰えぬ闘志を燃焼させた25年ぶりのスタジオ作品(石川真一)
■ ロジャー・ウォーターズ・ディスコグラフィー
オリジナル・アルバム(坂本理)
オリジナル・アルバム未収録音源(赤岩和美)
【特集】 ヴァレリー・カーター
たとえばジェイムズ・テイラーのような米国を代表するシンガー・ソングライターの音楽を聴いているとき、主旋律に添うように愛くるしい声で歌われる可憐なハーモニーに耳をそばだててしまった経験はないだろうか。その場でクレジットを確認すれば、ヴァレリー・カーターの名前を目にしたことも一度や二度ではないはずだ。1974年にハウディ・ムーンでデビューし、77年にソロ・デビューを果たした彼女の音楽は、作品数こそ少ないものの大切に聴き継がれてきた。惜しくも今年3月に亡くなってしまった彼女の真価とは何だったのか。それを探っていく特集です。
■ 優しく澄んだ歌声を響かせる一方で、薬物依存に苦しんだ孤高のシンガーの歩み(遠藤哲夫)
■ 佐橋佳幸が語るヴァレリーとの思い出(杉原徹彦)
■ ヴァレリー・カーター・ディスコグラフィー
オリジナル・アルバム(中村彰秀)
EP/編集盤/関連グループの作品(中村彰秀)
■ 重要セッション参加作(中村彰秀)
□ レゾナンス・レコーズ
“ジャズ界の新発掘王"ゼヴ・フェルドマンが語る、驚きの最新発掘音源(原田和典)
□ 海道はじめ
インタヴュー~「スナッキーで踊ろう」は、すごく面白い運命を持った曲ですよ(原田和典)
□ Tレックス
全盛期のステージを収めたCD2枚組『Tレックスタシー』が登場(北井康仁)
□ U2
最大のヒット・アルバム『ヨシュア・トゥリー』の30周年記念盤(行川和彦)
□ キング・クリムゾン
ロバート・フリップ直々のライヴ演奏で味わう「ヒーローズ」(立川芳雄)
ほか