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ザ・バンドの4CD+DVDライヴ・ボックス・セット『Live At The Academy Of Music 1971』、日本でも発売に

2013/07/31 21:26掲載
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The Band / Live At The Academy Of Music 1971: The Rock Of Ages Concerts
The Band / Live At The Academy Of Music 1971: The Rock Of Ages Concerts
ザ・バンド(The Band)の4CD+DVDライヴ・ボックス・セット『Live At The Academy Of Music 1971: The Rock Of Ages Concerts』。日本でも発売に。国内盤は9月18日(米:9月17日)

以下はプレスリリースの日本語訳

ザ・バンド『ライヴ・アット・アカデミー・オブ・ミュージック 1971 ロック・オブ・エイジズ・コンサート』が9月17日にCAPITOL/UMEからリリースされる。(日本では9月18日 ユニバーサル・ミュージックより)
それはザ・バンドの伝説的な4回の年末コンサートのベスト・レコーディングを収録したもので、ニュー・イヤーズ・イヴ・セットは完全に包括した内容となっている。

ザ・バンドのコンサート・アルバムの名盤 ‘Rock Of Ages'はこのコレクションの音源をもとに作り上げられた。
さらにコンサートのレコーディングから発掘された評価の高いそれ以外の音源を収録している。

2013年7月24日 – カリフォルニア州ロサンジェルス – 1971年の最終週、ザ・バンドはニューヨーク市のアカデミー・オブ・ミュージックで4回にわたる伝説的なコンサートをおこなった。アラン・トゥーサンによる新たなホーン・アレンジを含め、ニュー・イヤーズ・イヴでのアンコールにはボブ・ディランをサプライジング・ゲストに迎え、ザ・バンドの新しい年は驚異的なパフォーマンスで始まった。そのコンサートからのハイライト曲を選んだ1972年の2枚組LP ‘Rock Of Ages' は彼らの名盤となり、ビルボード200では最高位6位を記録し、今日でもキャピトル・レコードの草分け的グループのカタログの中でも中心的な存在となっている。そして今回初めて4回のコンサートのマルチトラック・レコーディングが ‘LIVE AT THE ACADEMY OF MUSIC 1971' として新たな4枚のCD+DVDのコレクションとして9月17日にCAPITOL/UMEからリリースされることになった。この豪華なニュー・コレクションは新たなステレオと5.1サラウンド・ミックスによって収録されており、多数の未発表パフォーマンスと、新たに発見されたハワード・アルクとマレイ・ラーナーの撮影による2曲の演奏映像も含まれている。‘LIVE AT THE ACADEMY OF MUSIC 1971' はザ・バンドの歴史的なコンサートに深く分け入り、ロックの先駆者たるグループの絶頂期のパフォーマンスを収めた決定的なドキュメントである。また同時に、本コレクションのディスク1と2は2枚組CDセットとしてもリリースされる予定。

‘LIVE AT THE ACADEMY OF MUSIC 1971' には豪華な48ページのハードカバー・ブックが付録されている。ここには未発表写真のほか、Rolling Stone誌の創刊者の一人ラルフ・J・グリースンが書いたオリジナルLPの“Rock Of Ages”レヴュー、ロビー・ロバートソンのエッセイ、マムフォード&サンズ、 マイ・モーニング・ジャケット のジム・ジェイムズのレコーディングについての賞賛などが収められている。本コレクションの最初の2枚のディスクには4回のコンサートを通じて演奏さえた曲が収められ、ディスク3と4にはミキシングされたニュー・イヤーズ・イヴの模様が収められており、リスナーをあの伝説の夜へと導く。ディスク3&4のニュー・イヤーズ・イヴ・コンサートに関しては史上初めてノーカット、無編集でマスター・レコーディングから完全収録されたものだ。本セットのDVDにはディスク1と2の収録曲が5.1サラウンドで収められているほか、アルクとラーナーの撮影による“King Harvest (Has Surely Come)” と “The W.S. Walcott Medicine Show” でのパフォーマンスが収録されている。

‘LIVE AT THE ACADEMY OF MUSIC 1971' はプロデュースをロビー・ロバートソン、共同プロデュースをマイケル・マーフィーとマット・デミコが担当している。最初の2枚のディスクのステレオ・ミックス及びDVDの5.1サラウンド・ミックスのプロデュースはボブ・クリアマウンテンが担当、ディスク3と4のステレオ・ミックスはセバスチャン・ロバートソンとジョン・カステリが行い、ライアン・ナッシーがアシスタントを務めている。本コレクションのマスタリングはバーニー・グランドマン・マスタリングに於いてパトリシア・サリヴァンが行っている。コンサートのオリジナル・レコーディングはフィル・ラモーンとマーク・ハーマンによって行われた。

1960年代末、ザ・バンドは世界でも最も有名で影響力を持つロック・グループの一つになっていた。ロバートソンは当時の様子やAcademy Of Music concerts のライヴ・レコーディングをしようと決めた経緯などについてこう語る。「僕らは音楽を演奏する事を楽しんでいた。そして、これを何らかの形で記録に残したいと思っていたんだ。この一連のショウで1971年を終えるのは相応しい事だと感じていた。この作品は多くの人々と分かち合った素晴らしい音楽体験の結晶だといえる。」

ニュー・イヤーズ・イヴ・レコーディングを完全な形で収めたこのセットについてロバートソンは言う、「まるでそこに居合わせたかのような感覚を味わえるんだ。最後の夜は空気がピンと張り詰めていた。僕らは新年を迎えることに興奮していた。そしてアンコールではディランが加わってくれたんだ。彼が登場した時には、もう舞い上がりそうな気分だった。そして実際に僕らは舞い上がってしまい、落っこちないようにするのに必死だった。本当にあの夜全体が、まるで魔法のような空気を持っていた。」

ザ・バンドのメンバーたちは偉大な歴史を共有してきた。1960年から1962年に掛け、当時十代だったマルチ・インストゥルメンタリストのリヴォン・ヘルム(ドラムス、ヴォーカル、マンドリン)、ロビー・ロバートソン(ギター、ピアノ、ヴォーカル)、リック・ダンコ(ベース、ヴォーカル、フィドル)、リチャード・マニュエル(キーボード、ヴォーカル、ドラムス)、ガース・ハドソン(キーボード、ホーン)はザ・ホークスという名前でロニー・ホーキンスのバック・バンドとして共にレコーディングを始めた。1963年末、ホークスは独立してリヴォン&ザ・ホークスとなり、1964年と1965年はこの名前で演奏やレコーディングを行った。

1965年、ロバートソンはニューヨークでボブ・ディランと出会った。当時ディランはツアー・バンドのためにエレクトリック・ギタリストを探していた。結局ホークスのメンバーがそっくりそのままディランのバック・バンドとなり、こうしてザ・バンドが誕生した。彼らは1965年10月から1966年に掛けて、ディランと共に米国、オーストラリア、ヨーロッパを回り、ディランのエレクトリック・セットのステージを務めながら徐々にオーディエンスを増やして行った。だがディランが電気楽器を使い始めた事に対しての“純粋なフォーク”を信奉する観客の軽蔑的な反応に落胆したヘルムは1965年11月にザ・バンドを去った。

1966年のツアーが終わった次の年、ザ・バンドはニューヨーク州北部に籠もり、しばしばディランも交えて、より高度なオリジナル・サウンドを追求した。それはカントリーからブルース、R&B、ゴスペル、ソウル、ロカビリー、テナーサックスの伝統、英国国教会の聖歌、葬送歌、ブラスバンド、フォーク、モダン・ロックなどといったアメリカン・ルーツ・ミュージックを総動員した賑やかなものとなった。そしてそれは、それまで誰も可能だと思わなかった方法によって融合され、統合された音楽となって行った。

ヘルムは1967年にザ・バンドに復帰し、グループは初のフル・レングスのアルバム・レコーディングの準備に入った。こうして1968年にリリースされた“Music From Big Pink”は非常に輝かしい評価を受けた。ライフ・マガジンの記者はザ・バンドを「伝統音楽の井戸にドップリと浸かりながらも、明解でクールでカントリーの精神に満ち、これまでに聴いたことのないサウンドで耳を洗い流してくれる」と評した。リリース時には、このアルバムはビルボードで30位に入るのがやっとだったが、時を経ると共に繰り返し再認識され、やがてはロック史上でも最も重要なアルバムの一枚となって行った。

1968年から1978年の間にザ・バンドは9枚のアルバムを発表している。(ベスト盤含む)1989年、ザ・バンドはカナダに於いて音楽の殿堂入りを果たした。そして5年後、1994年 彼らはロックの殿堂入りを果たした。 2008年、ザ・バンドはレコーディング・アカデミーによって生涯功労賞を受けた。

残念なことにザ・バンドのリチャード・マニュエル、リック・ダンコ、リヴォン・ヘルムの3人のメンバーはすでにこの世を去っている。しかし彼らが初めて登場し、ディランだけでなくエリック・クラプトン、ジョージ・ハリスン、マイルス・デイヴィスなどを含む多くの大物演奏家たちをも唸らせて以来、ザ・バンドの残した遺産は彼らのレコードの中に、そしてポピュラー・ミュージックの中に確実な影響として残ってきている。米国音楽という言葉が生まれる以前から、リック、リヴォン、ガース、リチャード、ロビーの5人は独自のアンサンブルを共同で作り上げてきた。そしてそれはのちにThe Bandという、彼らに最も相応しい名前で呼ばれるに到ったのだった。

●『Live At The Academy Of Music 1971: The Rock Of Ages Concerts』

<曲目リスト>
* indicates previously unissued performance

Disc 1 [CD]
1. The W.S. Walcott Medicine Show / WS ウォルコット・メディシン・ショウ Friday, December 31
2. The Shape I'm In / ザ・シェイプ・アイム・イン Friday, December 31
3. Caledonia Mission / カレドニア・ミッション Thursday, December 30
4. Don't Do It / ドント・ドゥ・イット Wednesday, December 29
5. Stage Fright / ステージ・フライト Friday, December 31
6. I Shall Be Released / アイ・シャル・ビー・リリースト Thursday, December 30
7. Up On Cripple Creek / クリプル・クリーク Thursday, December 30 
8. This Wheel's On Fire / 火の車 Wednesday, December 29 
9. Strawberry Wine * / ストロベリー・ワイン Tuesday, December 28 
10. King Harvest (Has Surely Come)/ キング・ハーヴェスト Friday, December 31 
11. Time To Kill / アイム・トゥ・キル  Tuesday, December 28
12. The Night They Drove Old Dixie Dow / オールド・ディキシー・ダウン Wednesday, December 29
13. Across The Great Divide / ロッキー越えて Thursday, December 30

Disc 2 [CD]
1. Life Is A Carnival / カーニヴァル Thursday, December 30
2. Get Up Jake / ゲット・アップ・ジェイク Thursday, December 30
3. Rag Mama Rag / ラグ・ママ・ラグ Friday, December 31 
4. Unfaithful Servant / アンフェイスフル・サーヴァント Friday, December 31 
5. The Weight / ザ・ウェイト Thursday, December 30 
6. Rockin' Chair / ロッキン・チェアー Wednesday, December 29
7. Smoke Signal / スモーク・シグナル Tuesday, December 28 
8. The Rumor / うわさ(ザ・ルーモア) Thursday, December 30  
9. The Genetic Method / ジェネティック・メソッド Friday, December 31 
10. Chest Fever / チェスト・フィーヴァー Tuesday, December 28 
11. (I Don't Want To) Hang Up My Rock And Roll Shoes / ハング・アップ・マイ・ロックン・ロール・シューズ Wednesday, December 29
12. Loving You Is Sweeter Than Ever / ラヴィング・ユー・イズ・スウィーター・ザン・エヴァー Wednesday, December 29 
13. Down In The Flood (The Band with Bob Dylan) / ダウン・イン・ザ・フラッド(ウィズ・ボブ・ディラン) Friday, December 31
14. When I Paint My Masterpiece (The Band with Bob Dylan) / 傑作をかく時(ウィズ・ボブ・ディラン) Friday, December 31
15. Don't Ya Tell Henry (The Band with Bob Dylan) / ヘンリーには言うな(ウィズ・ボブ・ディラン) Friday, December 31
16. Like A Rolling Stone (The Band with Bob Dylan) / ライク・ア・ローリング・ストーン(ウィズ・ボブ・ディラン) Friday, December 31

Disc 3 [CD] - New Year's Eve At The Academy Of Music 1971 (The Soundboard Mix)
ニュー・イヤーズ イヴ コンサート (完全収録盤)
1. Up On Cripple Creek * / クリプル・クリーク
2. The Shape I'm In / ザ・シェイプ・アイム・イン
3. The Rumor * / うわさ
4. Time To Kill * / タイム・トゥ・キル
5. Rockin' Chair *  ロッキン・チェアー
6. This Wheel's On Fire * / 火の車
7. Get Up Jake * / ゲット・アップ・ジェイク
8. Smoke Signal * / スモーク・シグナル
9. I Shall Be Released * / アイ・シャル・ビー・リリースト
10. The Weight * / ザ・ウェイト
11. Stage Fright / ステージ・フライト

Disc 4 [CD] - New Year's Eve At The Academy Of Music 1971 (The Soundboard Mix)
ニュー・イヤーズ イヴ コンサート (完全収録盤)
1. Life Is A Carnival * / カーニヴァル
2. King Harvest (Has Surely Come) / キング・ハーヴェスト
3. Caledonia Mission * / カレドニア・ミッション
4. The W.S. Walcott Medicine Show / WS ウォルコット・メディシン・ショウ
5. The Night They Drove Old Dixie Down * / オールド・ディキシー・ダウン
6. Across The Great Divide * / ロッキー越えて
7. Unfaithful Servant / アンフェイスフル・サーヴァント
8. Don't Do It * / ドント・ドゥ・イット
9. The Genetic Method / ジェネティック・メソッド
10. Chest Fever * チェスト・フィーヴァー
11. Rag Mama Rag / ラグ・ママ・ラグ
12. (I Don't Want To) Hang Up My Rock And Roll Shoes * / ハング・アップ・マイ・ロックンローリ・シューズ
13. Down In The Flood (with Bob Dylan) / ダウン・イン・ザ・フラッド
14. When I Paint My Masterpiece (with Bob Dylan) / 傑作をかく時
15. Don't Ya Tell Henry (with Bob Dylan) / ヘンリーには言うな
16. Like A Rolling Stone (with Bob Dylan) / ライク・ア・ローリング・ストーン

Disc 5 [DVD] – Live At The Academy Of Music 1971 in 5.1 Surround Sound
5.1サラウンド サウンド
1. The W.S. Walcott Medicine Show / WS ウォルコット・メデシン・ショウ
2. The Shape I'm In / ザ・シェイプ・アイム・イン
3. Caledonia Mission / カレドニア・ミッション
4. Don't Do It / ドント・ドゥ・イット
5. Stage Fright / ステージ・フライト
6. I Shall Be Released / アイ・シャル・ビー・リリースト
7. Up On Cripple Creek / クリプル・クリーク
8. This Wheel's On Fire / 火の車
9. Strawberry Wine * / ストロベリー・ワイン
10. King Harvest (Has Surely Come) / キング・ハーヴェスト
11. Time To Kill / アイム・トゥ・キル
12. The Night They Drove Old Dixie Down / オールド・ディキシー・ダウン
13. Across The Great Divide / ロッキー越えて 
14. Life Is A Carnival / カーニヴァル
15. Get Up Jake / ゲット・アップ・ジェイク
16. Rag Mama Rag / ラグ・ママ・ラグ
17. Unfaithful Servant / アンフェイスフル・サーヴァント
18. The Weight / ザ・ウェイト
19. Rockin' Chair / ロッキン・チェアー
20. Smoke Signal / スモーク・シグナル
21. The Rumor / うわさ(ザ・ルーモア) 
22. The Genetic Method / ジェネティック・メソッド
23. Chest Fever / チェスト・フィーヴァー
24. (I Don't Want To) Hang Up My Rock And Roll Shoes / ハング・アップ・マイ・ロックン・ロール・シューズ
25. Loving You Is Sweeter Than Ever / ラヴィング・ユー・イズ・スウィーター・ザン・エヴァー

Archival Film Clips – December 30, 1971
アーカイヴ ・フィルム 
1. King Harvest (Has Surely Come) * / キング・ハーヴェスト
2. The W.S. Walcott Medicine Show * / WS.ウォルコット・メディシン・ショウ

Rick Danko: bass, violin, vocals
Levon Helm: drums, mandolin, vocals
Garth Hudson: organ, accordion, saxophones
Richard Manuel: piano, keyboards, drums, vocals
Robbie Robertson: guitar, vocals
Featuring:
Snooky Young: trumpet, flugelhorn
Howard Johnson: baritone sax, tuba, euphonium
Joe Farrell: tenor sax, soprano sax, english horn
Earl McIntyer: trombone
J.D. Parron: alto sax, e flat clarinet
Horns arranged by Allen Toussaint