ロックンロールが誕生した50年代から現在までの歴史を振り返るドキュメンタリー『ヒストリー・オブ・ロックンロール』シリーズが<WARNER THE BEST¥1500>で再発。計5タイトルで、いずれも1,500円。6月26日発売。
●『Vol.1』
「ロックンロール誕生!/グッド・ロッキン・トゥナイト」
それは、降って湧いたようなサウンドだった。深夜のラジオに流れたブギのビートとブルージーな歌声が合わさった音楽は、後に“ロックンロール”と呼ばれる音楽の上げた産声となった。
ロック音楽にセックス・アピールをもたらしたのは、誰あろう、エルヴィス・アーロン・プレスリーだった。彼の登場と共に、ロックは最初の黄金期を迎える。
[出演]
「ロックンロール誕生!」
マディ・ウォーターズ、ルイ・ジョーダン 他
「グッド・ロッキン・トゥナイト」
チャック・ベリー、リトル・リチャード 他
●『Vol.2』
「ブリティッシュ・バンドのアメリカ上陸/プラグ・イン」
1964年、ビートルズがニューヨークに上陸し、ロックンロールは生まれ変わった。彼らとの競争に駆り立てられたアメリカのバンドが独創的でエネルギッシュなサウンドで反撃に出た。
50年代後半、後にロックンロールに大きな影響を与えるもうひとつの音楽の流れ、ソウル・ミュージックが花開いた。この音楽は歓びの雄たけびであり、痛みの叫びでもあり、抑制を解き放った自己表現の象徴だった。
[出演]
「ブリティッシュ・バンドのアメリカ上陸」
ビートルズ、ビーチ・ボーイズ 他
「ザ・サウンズ・オブ・ソウル」
ジェームス・ブラウン、シュープリームス 他
●『Vol.3』
「ザ・サウンズ・オブ・ソウル/ウッドストック・ジェネレーション」
1965年、ボブ・ディランがギターにプラグを差し込んでロックンロールを演奏し、ロックンロールを愚かな音楽と称する大人とフォーク・ファンを挑発した。しかしこれは、新たな文化創造の兆しでもあった。
60年代後半に入ると、ロックはカウンターカルチャーの台頭と、悲惨な衰退を経験することになる。ロックンロール・ミュージシャン達は自分達の抱えるパラドックスに向き合う過程で堕落と破壊に走っていく。
[出演]
「プラグ・イン」
ボブ・ディラン、アル・クーパー 他
「ウッドストック・ジェネレーション」
ジェファーソン・エアプレイン、ジャニス・ジョップリン 他
●『Vol.4』
「ギター・ヒーローズ/華麗なる‘70年代」
エレキ・ギターがなかったら、ロックンロールという音楽は存在しなかったといっても過言ではないだろう。アンプで音を増幅したギターが、それを操るヒーロー達と共に、ロックンロールの歴史を紡いでいったのだ。
70年代に入ると、ロックンロールは大規模なビジネスへと変貌した。アウトサイダーのアート・フォームというロックのアイデンティティがあやふやになりつつあった。
[出演]
「ギター・ヒーローズ」
ダイア-・ストレイツ、ザ・フー 他
「華麗なる‘70年代」
エルトン・ジョン、スティーリー・ダン 他
●『Vol.5』
「パンク-ロックの破壊と蘇生/MTVが生んだスター達」
70年代後半、意図的に醜悪で煽情的なパフォーマンスでパンクがロックンロールを取り返そうとした。パンク・ムーヴメントは短命ではあったが、多くの新たなロック・アーティストにロックの門戸を開いたのだった。
80年代、MTVの誕生と共に、ロックは再び再創生を遂げる。ラップやヒップ・ホップ音楽が生まれ、ミュージック・ビデオがロック・ミュージシャンの新たな表現手段となったのだ。そしてロックは90年代を迎える…。
[出演]
「パンク-ロックの破壊と蘇生」
セックス・ピストルズ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド 他
「MTVが生んだスター達」
ゴーゴーズ、カルチャー・クラブ 他
★字幕翻訳:市橋正浩
★日本版アドバイザリースタッフ:渋谷 陽一、山本 智志