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タイガース・オブ・パンタンのリードギタリスト ロブ・ウィアー、過去20年間 鉄道の車内販売員としても働く 米紙特集

2024/07/01 21:27掲載
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Robb Weir © Provided by The Wall Street Journal
Robb Weir © Provided by The Wall Street Journal
1970年代末のNWOBHMから台頭したヘヴィメタル・バンドのひとつ、タイガース・オブ・パンタン(Tygers Of Pan Tang)。創設メンバーであるロブ・ウィアー(Robb Weir/65歳)はステージではリード・ギタリストとして長年活躍していますが、彼には、もう一つの顔があります。過去20年間、鉄道の車内販売員としても働いています。米ウォール・ストリート・ジャーナル紙が特集しています。

ある夜、タイガース・オブ・パンタンのコンサートで200人のファンの前でギター・ソロを披露したウィアー。その数日後、彼はウェストコート(チョッキ)にタータンチェックのネクタイという姿で、ニューカッスル発エディンバラ行きの列車の中で、乗客に紅茶とサンドイッチを販売していました。

同紙によると、過去20年間、ウィアーは生活費を稼ぐために、鉄道客室乗務員/車内販売員としても働いてきたという。ウィアーは「ロックンロールとは程遠い仕事だが、生計を立てるにはかなり現実的な方法だと思うよ。年金も手厚いしね」と話しています。

タイガース・オブ・パンタンの曲「Only the Brave」はSpotifyで650万回ストリーミングされていますが、100万回再生されるごとにレコーディングに参加したバンドメンバー5人に対して支払われるのは、わずか400ポンド(約8万2千円)だと、ウィアーは話しています。また経費を差し引くと、コンサートから手にできるのは100ポンド(約2万円)がやっとだとも話しています。

週に2、3回ほど、ウィアーは車内販売員で働いている時に、ファンに気づかれることがあるという。たまに、タイガース・オブ・パンタンのTシャツを着た客にサービスを提供することもあるそうですが、そのお客さんはウィアーがバンドでギターを弾いているミュージシャンだとは気づいていないという。ウィアーは、もう一つの人生について明かさないそうで「“いいTシャツだね”と言って、それ以上は何も言わない」と話しています。

ウィアーは最近、タイガース・オブ・パンタンのコンサートの後にファンの一人にこう話しかけられたと振り返っています。

「ロンドンからの列車で紅茶とサンドイッチを売っている人だよね?」