HOME > ニュース >

科学者たちはクモの巣の構造を音楽に変換 YouTubeで公開

2021/04/16 14:47掲載
メールで知らせる   このエントリーをはてなブックマークに追加  
Uriah Heep / ...Very 'Eavy ...Very 'Umble
Uriah Heep / ...Very 'Eavy ...Very 'Umble
科学者たちは、クモの巣の構造を音楽に変換。YouTubeで公開しています。

このプロジェクトの研究代表者であるマサチューセッツ工科大学のマーカス・ビューラー博士は「クモは弦が振動している環境で生活しています。クモは目がよく見えないので、異なる周波数を持つ振動によって世界を感じ取っています。このような振動は、例えば、クモが巣を作る際に糸を伸ばしたり、風や捕らえられたハエが巣を動かしたりしたときに発生します」

以前から音楽に興味を持っていたビューラーは、クモの巣のような自然素材から人間以外のリズムやメロディを抽出できないかと考えました。「クモの巣は、通常の人間の体験とはまったく異なる、新しい音楽のインスピレーションの源になるかもしれません」と語っています。

そこで研究チームは、自然のクモの巣をレーザーでスキャンして2次元の断面を撮影し、コンピュータのアルゴリズムを使って3次元のネットワークを再構築しました。そして、クモの巣に異なる周波数の音を割り当てて「音符」を作り、クモの巣の3次元構造に基づいたパターンで組み合わせることで、メロディを生成しています。









チームはまた、クモの巣の中に人が入っていくようなバーチャルリアリティのセットアップも行いました。「聴覚と視覚を同時に体験することで、クモが生息する環境を理解することができると説明しています。



この研究チームは、クモと彼らの言語でコミュニケーションをとる方法にも興味を持っています。研究チームは、クモが巣作り、他のクモとのコミュニケーション、求愛信号の送信など、さまざまな活動を行う際に発生する巣の振動を記録しました。人間の耳には似たような周波数に聞こえますが、機械学習アルゴリズムによって、音はそれぞれの活動に分類されました。「今、僕たちはクモの言語を話す合成信号を生成しようとしています。"あるパターンのリズムや振動をクモに与えれば、クモの行動に影響を与えることができ、クモとのコミュニケーションが可能になるのではないかと思います。とてもエキサイティングなアイデアです」