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「音楽の好みは、その人の考え方や行動を示す」 研究結果

2021/04/09 10:35掲載
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Listening to an album - Credit: Getty - Contributor
Listening to an album - Credit: Getty - Contributor
科学者たちは「音楽の好みは、その人の考え方や行動を示す」と言っています。最近The Hillによって引用された、Austa Somvichian-Clausenの2015年の研究論文より。

音楽の好みと認知スタイル(※どのように情報を処理するのを好むか)の関連性についての研究では、リスナーが好む音楽のタイプが日常生活において、より温かみのある共感的であるか、あるいは冷静に論理的であるかどうかに関係していると考えられています。

「複数の心理学的研究により、音楽の好みは実際に私たちの認知スタイルや、私たちが周りの世界について考え、反応する方法に関連しているという考えが支持されています。

ある研究では、好みの音楽ジャンルと共感能力との間に関連性があることが示されており、サンプル全体の結果では、共感レベルはジャンル内でも好みと関連していることが示されています。研究の著者らが説明しているように、共感とは“他者の精神状態を識別し、予測し、適切に対応する能力”であり、人はさまざまなタイプの音楽コンテンツを知覚し、感情的・生理的に反応する際に共感を用います。

研究者によると、タイプEに分類された共感する傾向のある人は、R&Bやソフトロックなどのメロウな音楽を好み、ヘヴィメタルやハードロックなどの激しいジャンルを好む人は、共感よりも、より体系的または論理的思考を好む傾向があるという。

同じ研究では、タイプEの人が、研究者が“優しく、暖かく、官能的”と定義する属性を持つ音楽や、憂鬱で悲しい音楽、感情的な深みのある曲との間に興味深い関連性があるという。一方、ロック好きやメタル好きのタイプSの人は“興奮度の高い”“力強く、緊張感のある、スリリングな”音楽を好むとしています」

さらに、この記事では、音楽の好みが人としての性格を正確に反映するかどうかについて、過去の研究でも同様の結論が出ていることを指摘しています。

「過去10年間の研究では、音楽の好みは、年齢、性格、価値観などの明確な特徴を反映しているとされてきました。実際、研究や地域を超えて、ビッグファイブの性格特性が好みと一貫して関連していることを示す結果となっています」