(Image credit: Ebet Roberts/Redferns; Michael Ochs Archives/Getty Images)
イングヴェイ・マルムスティーン(Yngwie Malmsteen)は、
エディ・ヴァン・ヘイレン(Eddie Van Halen)への追悼文を、米国のギター誌Guitar Worldに寄稿しています。
「7、8歳の時にスウェーデンでディープ・パープルの『Made in Japan』などを聴いて、そういうギタープレイにハマっていた。12歳になる頃にはクラシック・ヴァイオリンを聴いていて、自分がやろうとしていることについて明確なビジョンを持っていた。
だから、ヴァン・ヘイレンが出てきた時には何が出てきてもあまり気にしていなかった。1978年にパワーハウスというバンドで演奏していたんだけど、ある日ドラマーがヴァン・ヘイレンを連れてきた。俺は“何だ?別のバンド?何でもいいけど”と思った。でも彼らはそれを聴かせてくれた。俺は自分が聴いたものを信じられなかった。びっくりしたよ。
アルバムを聴いて同じように感じた他の多くの人たちと比べて、俺の奇妙なところは、ギターをやめず、ハムバッカーを入れず、ストライプも塗らず、すべてのタッピングをしなかったことだと思うんだ。それをしなかったのは、エドワードがやっていたことがあまりにもすばらしかったからで、真似したくなかった。
1978年当時、誰もこれを聴いたことがなかったことを覚えておいてほしい。エドワードはタップを初めてやった人ではなかったけど、彼はタップを有名にさせた。彼のような人はいなかった。でも、本当にノックアウトしたのは、バンド全体が持っていたエネルギーと“気にするな”という姿勢だった。彼らは本質的にはパワー・トリオであり、ライヴで演奏していた。
俺もパワー・トリオだったから、すごく刺激を受けたよ。すべてのアルバムが素晴らしい。1枚目と2枚目のアルバム(Van HalenとVan Halen II)は、ほとんど同じアルバムのパート1とパート2のような感じだと思う。彼らは同じ感覚を持っている。オーバーダブは一切なく、ただそれを追求しているだけなんだ。アレックス、デイヴ、マイケル、そしてバンド全員が信じられないほど素晴らしい演奏をしている。
2ndアルバムに“Outta Love Again”という曲があるんだけど、エドワードとアレックスが演奏しているんだ。たった1つのテイクだけだよ。かっこいい。凄い。最高。その精神は大きなインスピレーションを与えてくれた。
でも一番好きな曲は“Ain't Talkin' 'Bout Love”だ。俺は何年もあの音を基準にしてきたんだ。あの曲を聴いて“あれだけいい音が出れば、自分にもいい音があるんだなと実感できる”と思ったものだ。
リフはクソかっこいい。でも、全体的にエディについて本当に得たものは“お前のクソッタレを変えて頑張れ”ということだった。彼が俺に与えた影響は信じられないほどだった。俺たち全員にね。すごいよね。
覚えておいてくれ。俺は社会主義国に住んでいた。基本的に“これはダメだ”“それはダメだ”で、何もかもが“ノーノーノーノーノー”だった。ヴァン・ヘイレンが出てきた時は“クソッタレどもめ!”って感じで、俺はそれが大好きだった。すごく気に入った。今でも大好きだ」
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