上原ひろみは、
チック・コリア(Chick Corea)への追悼文を自身のSNSで発表しています
「あなたのいない世界は、同じではありません。このニュースを消化するのに少し時間がかかります。ゲイルとコリアの家族に心よりお悔やみ申し上げます。
初めてお会いしたのは17歳の時で、英語があまり話せませんでした。あなたは私に“即興でやっているの?ほとんどの曲でそうしてるの?”と聞いたようですが、何を言っているのかわからなかったので、日本人はあまりNOを言わないのでYESと答えたら、“OK、一緒に即興しよう!”と言われました。言葉が通じなくてもいいこともありますよね。そうして、1台のピアノに4つの手がありました。あなたの魔法の手をすぐ隣で見ることができて、とても興奮したのを覚えています。
一緒に演奏するたびに、あなたがいつも魔法を起こしてくれたので、私は音楽がもっと好きになりました。あなたは常に集中力があり、誠実で、面白くて、演奏するのが好きで、観客を愛し、周りのミュージシャンを愛していました。あなたは純粋に音楽を愛していました。去年の9月にオンラインアカデミーでリモートでプレイしたスペインの8分間が、一緒にプレイする最後の時間になるとは思ってもみませんでした。とても悲しいことですが、“君のように常に皆を元気づける”と、あなたがそう言ってくれたのだから、そうすべきです。
あなたのいない世界は同じではありませんが、少なくともあなたの音楽がある世界はずっと続いています。この世界にたくさんの喜びをもたらしてくれて、音楽の素晴らしさを教えてくれてありがとう。これからもあなたが見せてくれたように、私は音楽を作り続け、音楽を楽しんでいきたいと思います。あなたの魂はいつまでも私たちと一緒にいます」