中年の危機を迎えた四十路の男が、レコード探しの旅から自分を取り戻す。英ガーディアン紙から“『ハイ・フィデリティ』の実話版”と評されたベストセラーの日本語版『レコードは死なず』がele-king booksから1月29日発売。
■『レコードは死なず』
エリック・スピッツネイゲル(著) 浅倉卓弥(訳)
2021/1/29発売
本体 3,150円+税
ISBN:978-4-909483-84-3
<内容>
アナログ盤はメディアではない、人生そのものである!
若き日パンクに心酔した僕は
いまでは妻子あり貯金無し、四〇代半ばのフリーランサー、
はたして自分の人生、これで良かったのか!?
僕の常軌を逸した究極のレコード探しがはじまった
嘘のような本当にあった話、
“『ハイフィデリティ』の実話版” と評されたベストセラー!!
・・・・・・・・・・・
男たちよ、なにゆえ汝らは中古屋に集うのか
アナログ盤時代、再来の今、すべてのレコード好きに捧げる一冊をどうぞ
中年の危機を迎えた四十路の男が、レコード探しの旅から自分を取り戻す。涙、笑い、ノスタルジー、そして未来、『ガーディアン』から「『ハイ・フィデリティ』の実話版」と絶賛されたベストセラー。
(あらすじ)
45才の子持ち男の “僕" は、大手の雑誌で著名人とのインタヴューなどもこなしているが、収入はまるっきり不安定。毎月綱渡りしながら妻と交代で愛息の面倒をみる日々だ。何を失くし、どうやってここまできたのかもすでによくわからなくなっている。
ところが取材相手のクエストラヴから、今まで買ったレコード盤は全部大事に持っていると聞かされて、いてもたってもいらなくなった。そんなもの、自分はとっくに売り払ってしまっていたからだ。そしてカーラジオから流れ出した、その日二度目の「リヴィング・オン・ア・プレイヤー」が心のどこかに火をつけた。取り戻さなくちゃ。
何を? 何のために? それすらも定かではないままに、僕のいわば “アナログ盤クエスト" が幕を開けた──。
またレコードは、自分に意味があった物事たちの、その象徴としても機能する。歌というだけの意味ではない。その歌を含む、質感を持ったあの盤(ディスク)の存在そのものが、ということだ。アルバムなんて手に入れるのにも一々苦労させられた。それぞれに物語があった。
──ジェフ・トゥイーデイ (ウィルコ) の序文より
(著者プロフィール)
シカゴ在住。『エスクワイア』『ローリング・ストーン』『ニューヨーク・タイムス』『ビルボード』などに寄稿する売れっ子ライター。著書はすでに6冊あり、そのうちの1冊はドイツでも翻訳されているが、2016年に出版された本書がもっとも有名。
出てくるレコードの一例:ビリー・ジョエル『ストレンジャー』、シュガーヒル・ギャング「ラッパーズ・ディライト」、ピクシーズ『ドリトル』、トム・ウェイツ『ソードフィッシュトロンボーン』、リズ・フェア『エグザイル・イン・ガイヴィル』、ローリング・ストーンズ『レット・イット・ブリード』、ポール・マッカートニー&ウィングス『バンド・オン・ザ・ラン』、キッス『アライヴII』、リプレイスメンツ『レット・イット・ビー』、ボン・ジョヴィ「リヴィング・オン・ア・プレイヤー」、ザ・キュアー『ディスインテグレーション』、ニュートラル・ミルク・ホテル『イン・ザ・エアロプレーン・オーヴァー・ザ・シー』……ほか、イギー・ポップ、ザ・スミス、デッド・ケネディーズ、ニルヴァーナ、ソニック・ユース、アニマル・コレクティヴにディアハンターまで膨大なロック系